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第4回クラスター爆弾禁止条約締約国会議に参加しました

2013年10月31日  ザンビア地雷対策
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2013年9月9日から13日にかけて、ザンビアの首都ルサカで開催された「第4回クラスター爆弾禁止条約締約国会議」に、AARからも職員が2名オブザーバーとして参加しました。

処理済みのクラスター爆弾

処理済みのクラスター爆弾。300ほどの小さな爆弾(子爆弾)が、砲弾型の大きなケースに入っています(2012年、ラオス北部シェンクワン県にて。松本撮影)

クラスター爆弾とは、大型のケースの中に多数の子爆弾が含まれた爆弾です。戦闘機から投下されると子爆弾が散布され、広範囲にダメージを与えます。第二次世界大戦から使用されはじめ、イラクやアフガニスタン、ベトナム、ラオスなど、多くの紛争地で使用されました。クラスター爆弾の子爆弾は着弾時には爆発しないことも多く、不発弾が事実上の地雷となってその土地に残ってしまう確率が高いことや、戦後の被害者の多くは戦争に無関係の子どもや女性であることなどが問題になり、禁止条約が2008年に採択されました。2013年10月29日現在で113ヵ国が署名もしくは加入、その内AAR Japan[難民を助ける会]の活動国であるラオスやアフガニスタン、日本を含む84ヵ国が批准しています。(※)

※「署名」とは、条約の内容を確認し、合意すること。「批准」とは、条約の規定を法的に遵守する意思があることを公に国内外に約束することを指します。署名が可能な期間が終了した後などに、「批准」と同じく、条約の規定を法的に遵守する意思があることを正式に宣言する行為を「加入」と言います。

本会議場

本会議の様子。100ヵ国以上の政府代表者らが参加し、世界各地のNGOからも50名以上が参集しました(2013年9月10日)

2010年から毎年一回、クラスター爆弾禁止条約の締約国が集まり、条約の進捗を確認する会議が開かれています。この会議では、条約の締約国を増やすための取り組みや、貯蔵弾の廃棄、除去、被害者支援などの諸分野で見られた進展や課題を各国が報告するほか、本会議の間にはNGOなどによるサイドイベントが開催されます。今年9月に開かれた第4回締約国会議に、AARからも東京事務局の山本祐一郎と松本夏季が本会議オブザーバーとして参加し、会議2日目にはサイドイベントを行って、東南アジア地域における被害者への支援活動を中心に、AARの取り組みを発表しました。

シリア内戦での使用が問題に

マイケル・チルフヤ・サタ ザンビア大統領

開会式でスピーチをするザンビアのマイケル・チルフヤ・サタ大統領(2013年9月9日)

締約国会議がアフリカで開かれたのは今回が初めてです。第4回目の開催国に選ばれたザンビアは、2008年12月に本条約に署名、2009年8月に批准し、アフリカ地域をはじめ、他地域での条約の普遍化を積極的に進めてきました。開会にあたり、ザンビアのマイケル・チルフヤ・サタ大統領は、「条約に批准しているかどうかに関わらず、いかなる国もクラスター爆弾を使用したり、保有したりするべきではない」と述べました。

実は開会式の5日前に、シリアの内戦で、クラスター爆弾が使用されたという報告が発表されたのです(Cluster Munition Monitor 2013)。会議期間中はサタ大統領のほか、多くの発言者がシリアでの使用に懸念を示し、非難の声を上げました。シリアは条約には加入していませんが、これからの新たな被害を防ぐためにも、非締約国の一刻も早い加入と、条約の遵守が求められています。

AARの東南アジアでの活動についても報告しました

東京事務局の山本祐一郎

サイドイベントで発表する東京事務局の山本祐一郎。各国政府関係者やNGO職員など、約20名が参加しました(2013年9月10日)

AARは、ラオスやアフガニスタン、スーダンで、不発弾や地雷の対策を行っています。会議2日目のサイドイベントでは、東南アジア地域での被害者支援に焦点をあて、AARの支援活動についての発表を行いました。これまでラオス北部のシェンクワン県で実施してきたAARの取り組みや経験、課題について、現場の方々の暮らしを目の当たりにしているNGOならではの視点から報告するとともに、ミャンマー(ビルマ)カレン州で新たに始めた地雷対策について概要を発表。また、クラスター爆弾のない世界を作るためには、NGOや政府、国際機関、事故に遭った当事者やその家族が協力しあうことが重要であると訴えました。

今回の会議では、2010年の発効以降、締約国が保有する71%のクラスター爆弾がすでに廃棄されたこと、そして多くの国が他の国の除去作業にも積極的に協力していることが報告され、条約が各地で遵守されていることが確認されました。しかし、シリアでの使用や、主要生産国・保有国である米国や中国の不参加など、まだ多くの課題があります。来年、中米のコスタリカで開催される第5回締約国会議までに、クラスター爆弾廃絶に向けた各国の取り組みがさらに進み、被害者を取り巻く状況が改善されるよう、AARもこの問題に取り組むNGOの一つとして、現場での活動を続けていきます。

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

東京事務局 松本 夏季

2012年4月より東京事務局にて広報担当。大学院在学中に国際機関でインターンとして勤務し、卒業後AARへ。

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