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4月4日は国際地雷デー・「これからも、できることから行動を」

2018年04月03日  地雷対策日本
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地雷で亡くなった子どもたちと同年代の子どもにも知ってもらいたい

絵本『地雷ではなく花をください』の表紙 広大な花畑のなかで白いうさぎが花をもってこちらを見ている

絵本『地雷ではなく 花をください』(絵:葉祥明 文:柳瀬房子 自由国民社 1996年)

 絵本『地雷ではなく 花をください』(絵:葉祥明 文:柳瀬房子 自由国民社 1996年)は、22年前に対人地雷廃絶キャンペーンのためにAARが企画したもので、1冊の純益で10平方メートルの地雷原の安全を確保できることを全面的に訴えました。
 難民キャンプでの活動を通じて対人地雷の悲惨な状況に接してきたAARの中では、純粋に人道的な見地から「何とか対人地雷を全面禁止しなくては」という声が強まり、その廃絶を内外に訴える活動をしようということになりました。各国での運動についての情報を集めたり、問題点について研究しましたが、地雷の問題を内外に強く訴える手段や方法はなかなか思いつきませんでした。シンポジウムや市民集会、街頭でチラシやビラを撒くなどと考えているうちに、地雷の被害者は兵士ばかりでなく、非戦闘員、とりわけ子どもや農家の人、単なる歩行者...という、問題の原点に立ち返り、地雷で亡くなったり怪我をした子どもたちと同じ年代の幼児や児童を読者にして、お母さん方にも読んでもらえる絵本を書こうと思い立ちました。そして、絵本を買い、読み、知識を得るという行動が、実際に地雷除去につながるということを示したかったのです。

記録的な数字に

 愛らしいウサギのサニーちゃんは、出版の2年前に絵本作家の葉祥明さんからAARのイメージキャラクターとしてご提案いただいていました。「そうだ!サニーちゃんに活躍してもらおう」と閃めいたとたん、この絵本プロジェクトは多くの皆さまにきっとご理解いただけると確信しました。今から考えますとそら恐ろしさを覚えますが、幸い、発売以来今日までに46刷、61万2千部が刊行されるに至っています。「これは社会派の絵本としては記録的な数字である」と出版関係者は語ります。

大きなサニーちゃんの着ぐるみを真ん中に、葉祥明さんと柳瀬が笑顔でこちらを向いている

絵を描いてくださった葉祥明氏(左)と柳瀬房子(右)(絵本発売当時に撮影)

葉祥明と柳瀬が忙しそうに本にサインを書いている

絵本発売当時に開催したサイン会の様子。奥が葉祥明氏

 当時の朝日新聞の歌壇欄には近藤芳美氏、佐々木幸綱氏といった選者により、絵本にかかわる短歌が数多く入選していたことも、この運動のすそ野の広さを感じさせられます。97年から翌年春にかけての入選作の一部です。

   新刊紹介すればたちまち子らの来て「地雷よりも花を」母が読むという(兵庫県 河村都子)

   朝刊とパンと紅茶とコスモスに始まる今日も誰か地雷踏む (吹田市 川西直美)

これからもできることから

柳瀬がお花をかかえたサニーちゃんの人形と一緒に笑顔でこちらを見ている

『ハンナのお花屋さん』のポスターの前でサニーちゃんと一緒に記念撮影するAAR会長の柳瀬房子

 1997年に日本絵本賞読者賞が与えられ、全国学校図書館協議会や日本図書館協会の選定図書にも選ばれました。また、全国の小・中・高校生また大学生がそれぞれの立場で劇や合唱、英語劇、自由研究課題、読書感想文、文化祭での研究発表や地雷の写真・パネル展などあらゆるツールを通してこの問題に取り組んでくださいました。

 そして、昨年秋、この絵本をベースにした作品、宝塚歌劇団花組によるオリジナルミュージカル『ハンナのお花屋さん-Hanna's Florist-』(植田景子脚本・演出)が、赤坂TBSアクトシアターで上演され、大好評のうちに全31回公演を終了しました。サニーちゃんもたくさん活躍しました。ロンドンの花屋さんで働く若者の葛藤を描いた作品で、内容に地雷問題や移民・難民・多文化共生社会も含まれます。「子どものころ読んだ絵本が出てきて本当にびっくり」と、感激しながら再度絵本をお求めくださった若い女性や、「絵本を何度読んでも感動します」と、ハンカチを握りしめサニーちゃんグッズをお求めくださった母娘もおられました。

宝塚歌劇団の方が赤いバラの花束を抱えたDVDのカバー

2018年1月30日に発売された公演DVDのパッケージにもサニーちゃんがプリントされています

 まだまだサニーちゃんに活躍してもらわなければならない世の中、空しさを覚えることも多々ありますが、自分が生かされていることに感謝して、これからもできることから行動していきましょう。活動をお支えてくださっている皆さまに心からの御礼を申し上げます。

対人地雷廃絶のための絵本『地雷ではなく花をください』シリーズのご購入はこちらから

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

 AAR会長 柳瀬 房子

1979年からAARで活動を始め、専務理事・事務局長を経て2000年11月から2008年6月よりAAR理事長。2009年6月より会長。1996年より対人地雷廃絶キャンペーン絵本『地雷ではなく花をください』を執筆し、同年、多年にわたる国際協力活動により、外務大臣表彰を受ける。1997年には、『地雷ではなく花をください』により日本絵本読者賞を受賞。

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