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インド洋大津波 スリランカからの活動レポート
 
難民を助ける会では、2月1〜3日にかけて、ジャパン・プラットフォームの助成金と自己資金を合わせて、スリランカ南部ゴール県ハバラドゥーワ地区の避難民3000世帯へ生活用品3000セットを配布しました。また、住友財団の助成金と自己資金を合わせて、文房具2156セットとスポーツ用品を配布しました。現在も引き続き、現地に必要な支援を調査中です。
以下は、3月15日に現地入りした紺野誠二事務局員からのレポートです。
■【3月18日】取り残された障害者たち
生まれつき障害があり、今は外出もままならないというジャヤワティーさん(左)の息子さん。
生まれつき障害があり、今は外出もままならないというジャヤワティーさん(左)の息子さん。
過去2日間の訪問でも感じたが、今日訪れたKaragahawatta村にも障害者が多い。知的障害者やダウン症の人も多く見られた。

ある重度の障害者の家を訪問した。松岡さんの通訳で、母親のジャヤワティーさんから話を伺う。

それによると、 19歳になるその息子さんは、生まれつき障害があり歩けない。幼少時は母親が腕で抱えて出かけていたが、今は外出もままならない。5年前に欧米系のNGOから車椅子をもらったが、座っているのがやっとで、ずり落ちないようにお父さんが時々体勢を抱えて直している。身体は痩せ細り、リハビリテーションをしている様子もない。

政府からの食糧券の配布は95年から、支援金210ルピー(ご主人も知的障害者。二人で210ルピー)は、去年からやっともらえるようになった。生活が苦しくゴールの町まで子連れで物乞いをしたこともある。息子の幼少時は医者にも連れて行き、リハビリもやってみたが、よくならないので今は何もしていない。世話は大変だが、自分の子どもを障害者施設には入れたくないと語ってくれた。

■津波から逃げようとして足を骨折
津波で足を骨折したランジットさん
津波で足を骨折したランジットさん

ランジットさん(38歳、男性)は、津波の被災者。急いで逃げる際に左足首を骨折した。かなり腫れていて、包帯を巻いている。杖をつかないと歩けない。
病院で治療を受けたが、より深刻な状況の患者が優先され、病院では松葉杖ももらえなかった。今使っているのは友だちから譲ってもらったもの。
日雇いで働いていたが、今は怪我のため仕事ができず、3人の子どもをこれからどう養っていくかが心配。家は壊れていないので、食糧配給券をもらうだけだ。
確かに住居が破壊された人に比べれば状況がいいとはいえ、ここにも将来の生計への不安と、障害を抱えている被災者がいる。

■下半身麻痺、でも車椅子もなく
ココナッツを取っているとき、木から落ちて下半身不随になったスニールさん
ココナッツを取っているとき、木から落ちて下半身不随になったスニールさん

スニールさん(45歳)は下半身が麻痺して動けない。

13年前にココナッツをとる仕事をしていて木から落ちたのが原因とんこと。排泄のチューブ等の取り替えなどに275ルピーかかる。病院に行けば無料だが、片道300ルピーもかかってしまう。政府から300ルピー支給されているとはいえ、これではどうにもならない。
娘さんが働き生計を立てている。怪我の後、ラジオで自分の窮状を訴えたら、ある人が家を建ててくれたという。
腕は動くので、車椅子があれば使えるかもしれない。

こうして村を回ってみると、障害者の多いことに気づく。政府からの支援を受けている人もいるようだが、あまり十分とはいえない。また、この地域では障害者を支援しているNGOもないようだ。

■今後の支援の行方は…
モニタリングの感想を書いた紙を壁に貼り、ボランティアがお互いの意見を共有します
モニタリングの感想を書いた紙を壁に貼り、ボランティアがお互いの意見を共有します

午後はセワランカ財団の事務所に戻り、ボランティアから質問表を使って実施したモニタリングの感想を聞くことにした。

日本でもよくやるように大型のポストイットに感想などを書いてもらい、壁に貼ってみんなで意見をシェアすることが重要と思ったからである。

ボランティアの皆さんには以下の2つの質問をした。

1.「インタビューをした人がよく口にしていた言葉は何ですか?」
よく聞かれたコメントは主に次の四点。
・台所用品をもらえてとてもうれしい。とても感謝している。
・多くの人が数が足りないといっている。
・とても役に立った。バケツがとても役に立った。
・なべが小さい。

2.「ボランティアであるあなたから見て、今回の緊急物資配布が役に立ったと思いますか?思いませんか?なぜそう思いますか?」
・もらえたものはとてもよい。お陰で自分で料理して食べられるようになった。
・人々がみんなセワランカ財団や難民を助ける会に対して感謝の言葉をとてもたくさん言うのを見て、人々の役に立っているように思えた。
と答えている。

また、
・子どもに対して何かもらえるとうれしい。
との声もあった。(あの…被災者の子どもたちには文房具を配布したんですけど…)
・多くの人が家の再建のこと、仕事のことを言っていた。

たしかにそうだなぁ。かなり復興は進んでおり仮設住宅はできつつあるが、まだテント暮らしの人も多い。仮設住宅はできても、その後の生計をどう立てていくかは重要な問題である。特に、村に入って聞いてみないとわからない、女性が行っている、いわゆる内職。これが各家庭の収入源の一部になっており、その辺りにも目を配る必要があるだろう。

とりあえずは、今回集めてくれた情報を分析してモニタリング報告を作らねば。

ただ、今後スリランカでどのような支援を行っていくべきかは、色々と検討する必要があるだろう。そんなことを感じながら、ゴールを後にした。

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