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活動報告
タイトル
ザンビアにおけるエイズ問題の現状
報告年月日
2005年5月
■世界で一番いのちの短い国は...
マラリア予防講習会の様子
エイズ孤児となった子ども
道ばたでピーナッツを売る子ども。売り上げはわずかですが、貴重な現金収入の手段です。

難民を助ける会がザンビアで活動を始めた1984年、初めてザンビア国内でHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染者が発見されました。

それから20年がたった2004年の国連合同エイズ計画(UNAIDS)による成人人口(15〜49歳)の推定罹患率は16.5%、実に6人に1人が感染している計算です。過去20年間エイズはザンビア国内で猛威を振るいつづけています。

その結果、1980年代前半まで上昇を続け、最長で50歳をこえた平均寿命が2002年には32.7歳まで低下し(2004年、国連開発計画発表による)、世界で1番平均寿命の短い国となりました。

■エイズは世界では成人死亡原因のトップ

日本とザンビアの平均寿命の比較
日本とザンビア
ザンビアでは、1980年代に50歳台だった平均寿命は、2002年には、32.7歳となり、世界で一番平均寿命が短い国となってしまいました。

国連合同エイズ計画(UNAIDS)によると、2004年12月時点で、世界で3,940万人がHIVに感染し、2004年一年間で310万人が、エイズが原因で亡くなったと推定されています。
過去20年間のエイズ感染拡大によって、既に、合計2,000万人以上がエイズによって亡くなったと推定されています。また、エイズは現在、全世界で成人人口(15歳から49歳まで)の死亡原因の1位となっています。

HIV/エイズ蔓延によって最も影響を受けているのが、サハラ砂漠以南のアフリカです。サハラ砂漠以南のアフリカでは、世界人口の10%程度である約6億4,000万人の人々が住んでいますが、2,540万人がHIVに感染していると言われています。実に、全世界の感染者の60%以上がその地域に住んでいる、という計算です。
アフリカでは、蔓延するHIV/エイズが社会の様々な分野において深刻な影響を与えています。よって、HIV/エイズは今や保健分野だけではなく、国際開発分野全体における危機的な問題であると考えられています。

■HIV/エイズとは?
HIVとはHuman Immunodeficiency Virus(ヒト免疫不全ウイルス)の略で、身体を病気から守る免疫系を破壊し、様々なウイルスに対する身体の抵抗力を低下させます。

HIVに感染しても、エイズを発症するまではすぐには症状が現れません。この期間を潜伏期間といい、個人差がありますが、通常5〜10年、長ければ15年以上の場合もあります。しかし、これといった症状がないにもかかわらず、HIVの増殖は確実に進み、性行為などによって他人にうつる状態にある期間が長く続きます。

HIVの増殖に伴い、免疫力が低下するため、通常の免疫力があれば問題にならないようなウイルスやバクテリアなどから結核や肺炎を始めとする様々な感染症(日和見感染症)や悪性腫瘍にかかってしまいます。この発病した状態がエイズです。エイズ発症は、HIV感染の最終段階であり、長くても数年後には免疫力低下によって引き起こされた感染症によって死亡します。

■抗HIV剤などの薬でがあれば、発症の食い止めが可能な場合も
HIVに関する研究はたくさん行われていますが、エイズの治療薬はまだ見つかっていません。現在HIV感染者に使用されている薬は抗HIV剤、または抗レトロウイルス剤と呼ばれるもので、HIVの増殖を抑えることを目的としています。飲み忘れるとHIVが薬への耐性を形成するため、一度飲み始めると、一生、一日も忘れることなく飲み続けないといけない、など規制もありますが、免疫力低下による感染症への感染予防などに効果が高く、HIV感染者が従来どおりの生活を送っていくことに大きく貢献しています。

■アフリカでは、国の存亡を揺るがす問題
エイズに苦しむ女性
エイズで苦しむ女性
ザンビアの首都ルサカ市内の病院に入院する女性
アフリカなどの発展途上国では、もともと貧しく生活に困っている人がたくさんいましたが、HIV/エイズの蔓延は住民の生活をさらに深刻な状況に追い込んでいます。

HIV感染は、20代から40代のちょうど働き盛りといわれる年代に1番多く見られます。そういった年代の成人人口がHIV感染、ひいてはエイズを発症して亡くなっていくことで、社会全体に大変深刻な影響を与えることとなります。

例えば、家庭においては、働き手が病気に倒れることによって収入がなくなり、家計の破綻につながります。エイズでなくなった人の後に残るのは、それまで彼らの収入に頼って暮らしていた老人世代や、子どもたちです。彼らは収入を得る手立ても少なく、また子どもたちは生計を立てるため学校も行かずに、街頭でガムやピーナッツなど小さなものを売ったりしてその日暮らしの生活を送ることとなります。

社会における影響としては、孤児やストリートチルドレンの増加、労働人口が病気に倒れることで引き起こされる産業の停滞などがあります。
国レベルにおいては、平均寿命の低下や労働人口の減少によるGDP(国民総生産)成長の低下などの影響が指摘されています。

■ザンビアに限らず、エイズ全般についてより詳しい説明は、以下のサイトをご覧下さい。
  エイズ情報予防ネット(エイズ予防情報センター)
 
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