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活動報告
タイトル
カクマ難民キャンプ スーダン難民調査報告
報告者
東京事務局 高崎 紀子
報告年月日
2005年9月
概要
難民を助ける会では、400万人以上の難民・避難民が発生しているスーダンでの支援活動を行うため、事務局長の堀江良彰をはじめ、事務局員の大屋直久、紺野誠二と高崎紀子が交代で現地入りし、地雷、エイズ対策や障害者支援などの活動を開始するべく準備を進めています。
スーダンの隣国ケニア北部国境沿いにあるカクマ難民キャンプにて、他のNGOなどとの合同調査に参加した高崎紀子からの報告です。
詳細
■大量の難民・避難民
ロキチョキオ上空の様子
ロキチョキオ上空の様子
スーダン国境から25キロほどはなれた非常に乾燥した地域です

21年にわたる内戦の結果、南スーダンから安全を求めて隣国に流出した難民の数は50〜80万人 、スーダン国内で避難生活にある人々は400〜550万人 にのぼるとも言われています。祖国スーダンから避難した難民たちは、エチオピア、ケニア、ウガンダ、コンゴ民主共和国、中央アフリカ共和国にある難民キャンプで生活しています。

■ケニア・カクマ難民キャンプ
南スーダンからケニアに流出した難民が多く住むカクマ難民キャンプは、ケニアの首都ナイロビから北西に約900キロ離れたトルカナ地方にあります。カクマには、約65,000人のスーダン難民が生活しています。

今回の調査では、スーダン国境から25キロほど離れた国境の町ロキチョキオにナイロビから飛行機で、ロキチョキオからは陸路でカクマに移動しました。
ロキチョキオは、南スーダン支援の物資輸送基地でもあり、スーダン難民がたどり着く窓口でもあります。ロキチョキオからカクマ難民キャンプ南東までは80キロほど。約一時間半の道のりです。
ロキチョキオ−カクマ間は山賊が出る可能性もあるので、武装したケニア警察のエスコートとともに移動する必要があるとのこと。ちょうど調査団が着いた火曜日はその前の週、新しくケニアに到着した難民がキャンプに向かう日とのことで、難民をのせたトラック、調査団が乗る車両2台、警察の車両1台と4台が続いて移動することとなりました。

■痩せた土地での厳しい生活
難民キャンプ内にある小児病棟
難民キャンプ内の小児病棟
「病棟」とは言っても実際にはテントです

難民はキャンプ内のみに居住するというケニア政府の方針に加えて、乾燥しているカクマ周辺では、土地がやせているため、農作物もできないという厳しい状況です。そのため、キャンプ内の食糧は100%外からの援助に頼っています。

基本的には食糧は月に2回配布されますが、配布される食糧には野菜や果物がなく、ビタミンなどの栄養が不足しがちだといいます。それに加えて、援助が不足して十分な食糧が配布できない月があったり、現金収入のない難民たちは配布された食糧を売って現金に換えたりするため、慢性的な栄養失調の状態にあり、特に子どもたちや妊娠中の女性にとっては大きな問題となっています。

ただ、1992年に設置されたこのキャンプには、安全な飲み水、通信制大学や職業訓練などの教育設備やクリニックなどの基本的な設備は整っており、ケニアでも一番貧しいとされるトルカナ地方の現地住民よりも恵まれた環境にあると考えられています。

■いまだ流出する難民
スーダン難民
難民キャンプのスーダン難民
カクマ難民キャンプには、6万人以上のスーダン難民が暮らしていると言われています
スーダンとの国境に近いロキチョキオには、ケニアにたどり着いた難民たちがキャンプに移動する前に1週間ほど過ごすトランジットセンターがあります。今回、ロキチョキオで出会った難民のほとんどが南スーダンからの難民でした。今年1月に和平が成立して移動が自由になったため、今になって逃げてくる難民も多いそうです。
その中には、カクマに既に住んでいる家族と合流する難民もいれば、南スーダンには教育も何もない、と脱出してくる難民もいるとのことです。
■「何もない」南スーダン
ケニアに到着してから、よく耳にするのが「南スーダンには何もない」ということです。まるで石器時代に戻ったようだという人もいれば、私たちが到着する1週間前に視察に行った国連難民高等弁務官は、「南スーダンの援助は国の再建ではなく、建設だ」、といったそうです。カクマで出会った難民たちも、口をそろえて、言います。「帰りたい、でも南スーダンには戦争で壊されて家も何もない」「学校もないので教育も受けられない」「病気になっても、行くクリニックもない」。帰還しようと思っても、舗装もされていない道路は雨季には川と化して通れません。通れる道も、戦時中に埋められた地雷のため、まだ安全ではありません。

■難民キャンプの人々が安全に故郷に帰れるように
和平は保たれるのか、帰還する道は確保されるのか。また、自分たちのふるさとである南スーダンは再興されるのか。難民たちは固唾を飲んで状況を見極めようとしています。
スーダン難民・避難民たちが故郷に帰還するために必要な支援を、難民を助ける会は南スーダンで行っていきます。

2005年11月4日(金)15時より、スーダン難民 緊急報告会を開催します。詳しくはこちらをご覧ください。

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