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活動報告
タイトル
「訓練生たちの笑顔に励まされました」カンボジアスタディツアー報告
報告者
東京事務局 松本 理恵
報告年月日
2006年5月
難民を助ける会は、2006年3月25日から29日まで、カンボジアへ3泊5日のスタディツアーを実施しました。世界有数の地雷・不発弾汚染国カンボジアでは、地雷被害に遭っても十分な治療や支援を受けられず、家に閉じこもる生活を余儀なくされる障害者が少なくありません。そうした現状考える機会にしていただこうと、当会が運営するキエンクリエン障害者支援センターや、不発弾除去の現場訪問など、NGOならではの内容を盛り込みました。19歳から73歳と年齢も性別も様々な14名の方々が自費でご参加くださいました。
キリングフィールドも訪れ、虐殺の跡を目の当たりに
キリングフィールドも訪れ、虐殺の跡を目の当たりに
■カンボジアの光と陰
 春休み中の人手でごったがえす成田空港を、カンボジアの首都プノンペンへと出発した一行は、まずプノンペンの市内の観光に参加し、カンボジアの歴史を学びました。
華やかな王宮文化を目にする一方で、キリングフィールド(内戦中に大量虐殺が行われた現場)やトゥールスレーン刑務所博物館を訪れ、カンボジアでポルポト派により行われた残虐な行為の記録を目の当たりにしました。

 夕方には、難民を助ける会が運営するキエンクリエン障害者支援センターで、加藤美千代駐在員がカンボジアの地雷、障害者問題について説明。
地雷事故に遭った直後の足は、皮膚がまるでぼろ雑巾のようになり、内部にも無数の金属片が刺さり治療が困難であるという地雷の残虐性を知り、参加者からは多くの質問が飛び出しました。
■牛がのんびり草を食む光景の脇で
日本のNGO・JMASによる不発弾爆破処理の現場を見学
日本のNGO・JMASによる不発弾爆破処理の現場を見学

参加者からは、「あらためて地雷や不発弾の危険を実感した」という声も


翌日は、カンボジアで不発弾の処理を支援している日本のNGO、日本地雷処理を支援する会(JMAS)の活動を見学。JMASはプノンペンから車で1時間強の場所にある、カンダール州アンスノール郡で不発弾を回収し、爆破する活動を行っています。

まずカンボジアの地雷、不発弾問題の現状について説明を受け、いざ不発弾回収活動に同行します。
人々が毎日の生活を送り、牛が陽射しの中でのんびりと草をはむ平和な光景。そのすぐそばで存在する不発弾という現実に、「自分の目で不発弾の処理を見て、初めて地雷や不発弾について身近に感じることができました。 また、こうした危険の中で生活する方たちの大変さについて、自分のこととして考えるきっかけになりました」という感想を、参加者の方からいただきました。
訓練生たちに、ツアー参加者が上手に折り方を指導
訓練生たちに、ツアー参加者が上手に折り方を指導
素敵な作品が出来上がりました
■恥ずかしがりやの国民同士も折り紙でうちとける?
 難民を助ける会が運営するキエンクリエン障害者支援センターでは、地雷などにより障害をもった訓練生へ縫製、テレビ・ラジオ修理の技術を指導する職業訓練を実施。また併設の車イス工房では車イスを製造し、無料で配布しています。

 この日は、職業訓練センターのソチェット校長の案内で、障害者である訓練生たちが授業に打ち込む姿を見学しました。クメール語の通訳を介さないと意志の疎通が難しく、初めは戸惑っていた参加者の皆さんも、お昼ごはんを一緒に食べる間に大分うちとけたようすでした。
 参加者の方々からは「職業訓練のようすをじっくり見られてよかった。」「東京での活動報告会や資料などで知ることも必要ですが、実際に訓練生の姿をこの目で見て、また訓練生と接することで、得ることが多くありました」との感想をいただきました。

 最終日には、職業訓練センターで技術を学ぶ訓練生たち、先生、また車イスの製造技師たちとの交流会を開催。地図を前に互いの出身地域の説明をしたり、折り紙を皆で教えあったり、カンボジアのゲームを楽しんだりと、盛り沢山の内容でした。
“恥ずかしがり屋”と言われるカンボジア人ですが、日本からきた皆さんをリードして笑顔を分けてくれたかのようでした。障害があってもなお、前をしっかり向いて歩む姿に心をうたれた参加者の方々も多かったようです。
■突撃!お宅訪問?
職業訓練センターに併設される車イス工房も見学
職業訓練センターに併設される車イス工房も見学

ここで作られた車イスの配布先にも訪問しました


午後には、職業訓練センターの卒業生や、車イスの利用者のお宅を訪問。縫製コース卒業生のお宅は高床式の住居で、何人かの卒業生が共同で暮らしています。
地雷被害によって義足を使用する男性は、縫製の内職をして奥さんと娘さんを立派に養っていました。
車イス利用者である小学校4年生の男の子のお宅を訪問した参加者からは「車イスが男の子の世界を大きく広げたことがわかり、嬉しかった」という感想をいただきました。
 カンボジアという国の近年の目覚しい発展と、その陰で今でも地雷の被害に遭い、苦しむ人がいるという現実。ツアーに参加された皆さま一人ひとりの体験が、感じたことを、今後多くの方に伝わり、さらに大きな支援の輪へつながることを願っています。
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