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活動詳細
タイトル
タジキスタンでの障害者支援と医療支援
難民を助ける会では、タジキスタンの東部山岳部のラシュト地域にて、障害者支援と医療支援を実施しています。
詳細
■障害者支援 〜障害に負けず社会で生きていくために〜
タジキスタンの地図
タジキスタンの地図

旧ソ連邦であるタジキスタン共和国は、1991年に独立、その後6年間にわたる内戦を経て、1997年に最終和平合意に達しました。現在復興を遂げつつありますが、社会的弱者まで支援の手が届いているとは言えません。

タジキスタン政府は、「国家開発戦略」、「貧困削減戦略書」の中で、障害者支援の重要性を謳っています。しかし、現実には、首都ドゥシャンベをはじめ国内での障害者への福祉制度はまだ充分ではありません。

障害者が直面する困難
生活の苦しさを訴える障害者たち
障害者の支援はとても十分とは言えず、誰もが生活の苦しさを訴えています(ドゥシャンベ市内の病院にて)

タジキスタン共和国には、国家による障害認定制度があり、障害者はその障害に応じて年金が支給されます。

しかし、認定手続きの煩雑さや、それにかかる労力や費用は決して簡単なものではなく、認定されていない「見えない障害者」の数もかなりに上ると言われています。
また、障害が認定されたとしても、最低支給額が月額60ソムニ(1,250円)であり、高額な医療費や、交通費を考えると、障害者家庭の置かれた経済的状況は深刻です。
また、タジキスタン共和国は、物理的、心理的にも障害への壁が高いのが現実です。例えば、学校施設内の未整備、専門員の不足などのため、車椅子利用の障害児が一般の学校に入学することは不可能な状況です。

障害者と障害者団体を支援
政府からの十分な公的支援の整備には、まだ時間がかかる為、障害者自らが互いを助け合うために各地で自助団体を設立しています。その意義は大きく、今後の活動が期待されています。しかし、これら障害者団体の多くは事業運営の知識や経験に乏しく、能力向上のための支援を必要としています。


難民を助ける会では、2002年にドゥシャンベ市内に事務所を設立して以来、これまで障害者連盟へのトラクター・種いも植え付け機・農地耕作機の供与や、養蜂技術の講習を通じて、障害者連盟の能力強化を支援してきました。

障害者の収入源確保を支援
洋裁技術を学ぶ地雷被害者たち
洋裁技術を学ぶ地雷被害者たち。左端は駐在員の宇田(ドゥシャンベ市内にて)

難民を助ける会では、2010年に首都ドゥシャンベにて地雷被害者及び障害者家庭を対象とした自立支援事業を実施しています。地雷被害者15名それぞれの要望に応じて、ミシン、車いす、牛、補聴器、小型マッサージ器を供与しました。さらに地雷被害者、障害者及びその家族から選ばれた訓練生20人が洋裁コースを受講します。その後、習得した技術を活かした商品を作成し、市場へのルートを開拓する予定です。

2010年2月に、関係者を招いたオープニングセレモニーを実施、洋裁コースを開始しました。難民を助ける会が、洋裁教室、洋裁講師を手配し、ミシンや必要材料の購入を行い、活動を進めています。

■医療支援 〜障害者がより良い診療を受けられるために〜
作業療法の指導を現地で行う河野講師(左)
作業療法の指導を行う、国際医療福祉大学の河野講師(左・難民を助ける会より現地へ派遣)
タジキスタン政府は、恒常的な予算不足に直面しており、政府が医療分野に支出出来る予算は極端に限られています。そのため、老朽化した機材が交換されない、医療施設は雨漏りが絶えない等、医療環境水準は今だ低い状況です。

地域の中心都市では、最新の医療器材を設備した施設が出来つつあるものの、こういった施設では高額な医療費を請求する場所が多く、財政的に逼迫した障害者家庭が裨益することは少ないのが現状です。従い、障害者を持つ家庭の介護負担は小さくありません。

また、タジキスタンの医学会では、「障害は悪いもの、治すもの」という考えが強く、「障害とともに生きる」という考えはあまり広まっていません。
医療機関の能力向上とともに、障害者も安心して生活出来る社会制度の構築が求められています。
難民を助ける会では、2003年から医療施設の再建支援や、診断機材・リハビリテーション用機材など基本的医療機材の供与を実施してきました。また地域住民へ保健への理解を深めてもらえるよう、各地でワークショップを開催してきました。

2010年は、首都ドゥシャンベにて、障害者のリハビリテーションを専管する病院の診療機能強化を通じて、障害者に対する医療サービスを向上させるプロジェクトを開始します。2010年3月には、日本人作業療法専門家が、活動の一環として行う作業療法の紹介、技術指導のため、首都ドゥシャンベに渡航しました。

今後も、タジキスタン共和国の障害者がより良い環境で生活出来るように、支援を続けていきます。
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