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活動報告
タイトル
はちみつを、日本とタジキスタンの懸け橋に
報告者
タジキスタン事務所駐在 角谷 亮

タジキスタン事務所駐在 角谷 亮 兵庫県出身。2007年11月よりタジキスタンおよびアフガニスタン・タロカン事務所に駐在。大学では英米語学を専攻。卒業後、派遣員として在ナイジェリア日本国大使館他に2年半勤務後、難民を助ける会へ。趣味は野球。
報告年月日
2007年12月
難民を助ける会では、タジキスタンの北部山岳地帯のラシュト峡谷地域で、障害者自立支援と医療支援を行っています。
2007年6月より、外務省の日本NGO連携無償資金協力を得て、新たに養蜂事業を開始しました。現地の障害者団体の能力向上と、障害者の栄養改善が目的です。はちみつは栄養価が高いだけでなく、牛乳と一緒に飲んだり、羊の油と混ぜて頭や背中に塗ることで風邪薬となるため需要も高く、人々の期待が寄せられています。
以下は、駐在員の角谷亮からの報告です。(タジキスタンの活動についてはこちらをご覧ください
タジキスタンの地図
詳細
■記念すべき第1回目の採取
やっとはちみつを届けることができました
背中に障害を持つウバイドゥロエバさん(62歳)にはちみつを配る角谷駐在員(右)。左は現地障害者団体の代表

2007年11月21日〜23日、はちみつを障害者家庭に配りに行ってきました。
そうです。タジキスタンで行っている養蜂活動で採取された、記念すべき第1回目のはちみつです。
採れた量は予想より少なかったのですが、現地の障害者2団体、難民を助ける会、そしてミツバチが一致団結して作り上げた努力の結晶です。

■ハチも人間と同じ、下痢だってする 
内戦中に両目を失明したミルゾラヒモフさん(48歳)とその妻に、はちみつを渡す角谷駐在員(左)。 診察代や交通費が負担になるため病院には通っていません。
内戦中に両目を失明したミルゾラヒモフさん(48歳)とその妻に、はちみつを渡す角谷駐在員(左)。 診察代や交通費が負担になるため病院には通っていません。

この養蜂活動、花の近くに巣箱を置いて終わりと思いきや、なかなか奥深いもの。蜂の住居である巣箱の設置場所や温度調整、ミツバチの体調をしっかり整える食事(はちみつや花粉)、一家の大黒柱である女王バチの育成、そして働きバチが気持ち良く働ける環境作りなど、やることはたくさん。
ハチも人間と一緒なのです。快適な家に、栄養価の高いご飯、そして一緒に働く良い仲間。はちみつを採取するまでには、様々な工夫が必要なのです。
■未来の養蜂家を応援します
専門家の指導に熱心に耳を傾ける障害者の訓練生たち(左から2番目が角谷駐在員)
専門家の指導に熱心に耳を傾ける障害者の訓練生たち(左から2番目が角谷駐在員)

また、現地の養蜂専門家の指導の下、養蜂活動に関心を持つ10人の障害者が養蜂活動を学んでいます。そして、翌年には巣箱を貸し出し、実際に養蜂家として独り立ち出来るよう支援しています。
訓練生は、生活費をやりくりして養蜂関係の本を購入し、一生懸命勉強しているとのこと。熱心さに頭が下がります。

■障害者家庭に、はちみつと真心を届けて 
「はちみつと一緒に光を届けているんだよ」と、現地の障害者団体の代表(左は角谷駐在員)
「はちみつと一緒に光を届けているんだよ」と、現地の障害者団体の代表(左は角谷駐在員)

そして、実際のはちみつ配布。
一言で配布と言っても、配布先は事務所のある首都ドゥシャンベからデコボコ悪路を車で行くこと5時間の山岳郡全域。気温もぐっと下がり、電気や水道もほとんど設備されていません。改めてこの土地の厳しさを感じました。

しかし、そんな中で出迎えてくれたのは、とっても温かい人たちばかりでした。家々を回る度に、「わざわざ遠くから、こんな田舎までありがとうね」、「日本の皆さまも健康でありますように」。中には「早く結婚して、元気な赤ちゃんを育てるんだよ」と声をかけくれたおばあちゃん。
そして、すべての家庭に配布を終えると、自身も障害を持つ障害者団体の代表は言いました。
「はちみつの配布量よりもっと大事なことがあるんだよ。それは、こうして一軒一軒を回り、『障害者の方に目を向ける、光を与える』こと。これが一番大事なんだ」

我々の活動は、この言葉に集約されているのではないでしょうか。
「人々に目を向け、光を与え続ける」
はちみつが今後、人と人とを結ぶたくさんの懸け橋になることを願って。そして難民を助ける会が、少しでもそのお手伝いをすることが出来れば嬉しいです。

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