■模型やストーリーを使い、分かりやすく研修
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研修中に体調不良の妊婦さんが診療所に来たので、実地研修として産婆さんに説明しつつ、診察しました |
(右は州立病院に勤める助産師の講師) |
両方の研修では、医療資格を持つ難民を助ける会の現地スタッフが中心となり、スーダン南部保健省のカリキュラムに沿う形で研修を進めています。しかし、国も新たな出発を遂げたばかりなら、人々もスタートラインに立ったばかりです。22年間の内戦は、南部スーダンの人たちが初等教育を落ち着いて受ける機会を奪ってしまいました。基礎的な算数や図形などを理解するのが苦手な人たちが大勢います。特に女性の識字率はとても低く、わずか12%といわれています。
また研修では、英語の教材を、南部スーダンの共通語であるジュバアラビック(アラビア語の一種)で説明した後、ジュバアラビックを理解できない人には、それぞれの民族集団の言葉に訳します。多様な言葉が話されるということは、多様な考え方やしきたりが、研修の場に存在するということです。研修に来た人たち全員に一つのテーマについて伝えるには、多くの時間と労力がかかります。
2009年8月、保健専門家として平山恵氏(明治学院大学准教授)をスーダンに招き、より効果的な研修を実施するために、研修内容の見直しと、難民を助ける会の現地スタッフに対する、住民への教え方のトレーニングを行いました。平山氏は、「研修で重要なのは、村の人たちが共感できるようなストーリーを織り交ぜながら、絵をふんだんに用いて、簡単な言葉を使って何度も繰り返し伝えることです」と言います。
現地スタッフたちは平山氏のシンプルかつ分かりやすい指摘に大いに納得して、テキストを平易な言葉にして絵を加えたり、模型を活用したり、産婆役と患者役にわかれて実習するなど、教え方の改善に取り組みました。 |