駐在員・事務局員日記

ハイチの日本語教室から

2011年07月22日  ハイチ
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執筆者

ハイチ事務所
丸山 徹也

2010年7月よりハイチ駐在。大学で建築を学び、卒業後ポルトガルと日本の建築事務所に勤務。家具会社勤務を経て難民を助ける会へ。(神奈川県出身)

記事掲載時のプロフィールです

2010年1月の大地震から1年半が経ったハイチ。復興がなかなか進まず大変な中でも、日本の震災のことも心配してくれています。そんなハイチで日本語教室が人気。駐在員の丸山徹也がお伝えします。

日本の首都は上海?

ハイチでは日本のことを知っている人はほとんどいません。日本の首都は上海だ!と自信を持って答える人によく遭遇します。カンフー映画がとても人気で、町を歩いていると、「ジェット・リー!」「ジャッキー・チェン!」と声をかけられない日はありません。

その一方、同じ震災国として日本への関心はとても高く、ハイチ人と話していると日本の原発の状況や震災後の復興を我が国のことのように見守っている様子が伝わってきます。私も「日本にいる家族は大丈夫か」と心配され、ハイチへ支援に来ているはずなのに、お互い支えられているんだなあ、と実感しました。

ハイチで日本語を教えています

教壇で折り紙を実演する丸山徹也

今日は折り紙を教えます。日本語教室で教壇に立つ駐在員の丸山徹也

ハイチの人たちは語学習得にとても熱心です。国語であるハイチクレオール語、フランス語に加えて、英語、スペイン語、ドイツ語、ポルトガル語など多言語を話す人が多く、街のいたる所で語学教室の看板が目に留まります。

私は今年の2月からボランティアとして毎週土曜日、日本語を教えるお手伝いをしています。フレデリックさんというハイチ人が去年から始めた日本語教室で、生徒数は40人ほど。会場は大統領府の近くにある小学校で、参加者の年齢は下は13歳から上は35歳まで様々です。現在では日本語を教えるだけでなく、作法や礼儀を含む日本文化全体の紹介を目的として活動しています。

限りある中での日本語指導

完成した折り紙を手にする日本語学校の生徒たち

かぶと、手裏剣などの折り紙が完成!

授業中は質問が教室中を飛び交い、和気あいあいとした雰囲気です。上級レベルの生徒はひらがなをすでに習い終えて、漢字を教えてくれと言ってくるなど、こちらも驚くような速さで上達しています。きちんとした教科書は高額で、生徒全員が手の届くものではないので、限りある教材で工夫を凝らして授業を行っています。「赤い靴」「翼をください」などの日本の歌も教えました。折り紙教室では鶴を折るのに手こずっていたようですが、完成するとみんな喜んではしゃいでいました。

日本語人気のわけは?

それにしても日本の企業も進出していないハイチで、なぜ日本語が人気なのでしょうか? 実は彼らにとって外国語を話すことは海外でより良い教育を受ける機会に繋がるのです。フレデリックさんも文部科学省の奨学生として岡山大学に留学していましたし、他にも日本での留学経験があるという方に数名会いました。ハイチと日本は、実は教育で深く繋がっているのです。

ハイチという国は日本からとても遠いですが、様々な共通点があります。島国であり、緑が生い茂る山々があり、田舎に行けば水源が豊富な田園地帯やハッとするほど美しい海の景色があります。これからも様々な文化交流を通じて日本のことをもっと知ってもらえれば良いな、と思っています。

教室で慣れない折り紙に取り組む生徒たち

折り紙に取り組む生徒たち。左が教室創設者のフレデリックさん

倒壊したままの大統領府

首都ポルトープランスの大統領府。地震で倒壊したまま、いまだに撤去が進んでいない

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