駐在員・事務局員日記

ザンビア:白熱の大統領選

2011年11月28日  ザンビア
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執筆者

ザンビア事務所
芦田 崇

2005年3月よりザンビア駐在。大学卒業後、国家公務員として社会保障政策の実務に携わり、その後大学院で社会開発学を学ぶ。NGOの一員としてジンバブエやタイでエイズ問題に取り組んだ後、難民を助ける会へ。(大阪府出身)

記事掲載時のプロフィールです

選挙といえばどこでも一大イベント。まして国のトップを決める大統領選ともなればなおさらです。ザンビアで9月に開催された大統領選では、日本とはずいぶん様子の異なる選挙戦が繰り広げられたようです。首都ルサカでエイズ対策事業に取り組む駐在員の芦田崇がお伝えします。

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現職(当時)のルピア・バンダ氏支持を呼びかける横断幕が幹線道路に掲げられています

日本ではあまり報道されなかったかもしれませんが、9月20日にザンビアの大統領選挙を含む総選挙が実施されました。10人の大統領候補者が出馬しましたが、実質的には現職のルピア・バンダ氏と最大野党のマイケル・サタ氏の一騎打ちとなり、ザンビア全土で7月下旬から激しい選挙戦が繰り広げられました。

ザンビアでは、日本のような選挙ポスターの掲示板が存在しないため、街では人家の壁から道路標識、幹線道路沿いの巨大な広告塔に至るまで、あらゆる場所に選挙ポスターが張られます。(噂では、対立候補者のポスターを夜中にはがすアルバイトもあったそうです!)また、各候補者の顔写真が入ったチテンゲ(ザンビアの女性がスカートのように使う布)が大量に配られ、多くの女性たちが「歩く広告塔」となっていました。客待ちのタクシーさえも与党、野党それぞれの旗を掲げてにらみ合います。さらには、メディアも与党寄り、野党寄りと明確に分かれていて、連日敵対政党の足を引っ張る内容の報道をし、対立ムードをあおっていました。

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当選したサタ氏のチテンゲをまとったザンビア事務所職員のアリス(右)と、駐在代表の芦田崇

そんなことから、投票日が近付くに伴って治安が悪くなるかと心配していましたが、選挙前は小規模な衝突や暴力行為が報道されたくらいで、9月20日の選挙当日は大きな混乱もなく投票が実施されました。ところが選挙の2日後、開票作業が遅れていることに腹を立てた人々が暴動を起こし、当会職員も自宅待機措置をとらざるを得ない事態となりました。

最終的には、投票から3日後の23日未明、僅差ながら野党サタ氏の勝利が発表されました。発表直後、首都ルサカでは歓喜したサタ氏の支持者がパレードという名の大騒ぎを起こしました。空砲や歓声、ブブゼラに車のクラクションが夜通し響き、その晩は全く眠れませんでした。

止まらない不正行為や汚職事件に業を煮やしたザンビア国民の支持を得て勝利した、72歳のサタ氏。年間約45,000人もの人々がエイズで命を落としているこの国にはまだまだ多くの課題があります。長らく最大野党党首として政権批判を続けてきた彼が国民の期待に応えることができるか、注目されています。

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