駐在員・事務局員日記

「私がAARを選んだ理由」吉澤有紀-これから国際協力の分野を目指す人たちへ(12)

2015年10月21日  職員紹介
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執筆者

東京事務局 広報・支援者担当
吉澤 有紀(よしざわ ゆき)

2007年12月よりAAR東京事務局で広報・支援者担当。学生時代から国際協力に関心を持ち、ボランティア活動に従事。大学卒業後にシステム会社に就職。6年半の勤務後AARへ。趣味は旅行。2児の母(千葉県出身)

記事掲載時のプロフィールです

AARのスタッフがどんな想いで国際協力の世界に飛び込んだのかを紹介するこのコーナー。第12回はAAR広報・支援者担当の吉澤有紀です。歩くデータベースといわれるほどAARの支援者の皆さまについて詳しく、たいていのことは彼女に聞けばわかるほど。細やかな気配りの持ち主で、同僚の悩みにも耳を傾ける。結婚、出産後も仕事を続け、2児の母でもある彼女がAARに入ったきっかけは?(聞き手:広報担当 伊藤)

高校3年で「国際協力をしよう」と

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「初海外でスタディツアーにやみつきになりました」(2015年8月)

Q.この世界を目指したのはいつごろからですか?

高校生のときですね。それまで海外に行ったことも外国人と交流した経験もなかったのですが、経済的に豊かな日本に比べ、世界には大変な国がたくさんあるのだから、自分は途上国のために活動するんだと、高校3年の時点で心に決めていました。

進学先は、国際関係学部がある国立大学に決めました。今でこそ流行りの学部ですが、私が受験した当時は少なかったですね。大学2年生のときにワークキャンプに参加しバングラデシュへ行ったのが、初の海外体験です。NGOが運営する孤児院に宿泊し、参加者と一緒に井戸を掘り、そこで暮らす子どもたちと交流をしたのですが、これがとても楽しくて。以来やみつきになり、毎年NGOのスタディツアーなどに参加して、カンボジア、ザンビア、ネパール、タイ、フィリピン、インド、ベトナムなどの国々を訪れました。

NGOの勉強会で「まずは社会人になろう」

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大学2年のときに参加したバングラデシュのワークキャンプ。子どもたちとの交流がとにかく楽しかった(左上が本人 1997年8月)

Q.たくさんの途上国を訪問したんですね。

はい。未だに北米や欧州には行ったことがありません(笑)。でも国際協力には英語力が必須だと思い、大学4年のときに大学の交換留学制度を利用してオーストラリアに1年間留学しました。私は英語が本当に苦手で、授業でも日常生活でもかなり苦労しましたが、この留学を通じて、人前で恥をかくことを学びました。度胸がすわったというか、人見知りが少しましになりましたね。これも、その後国際協力の道を進む上で貴重な経験だったと思います。帰国後、多くの友人に「有紀ちゃん、変ったね~」と言われましたよ(笑)。

帰国後は、すぐに就職活動を始めました。当時は外交官になりたかったのですが、かなりハードルが高いことがわかり(笑)、その後、国際協力に関係のある団体や企業、財団や研究所などを受けましたがうまくいきませんでした。

大学院に行くことも考えましたが、たまたま受講していたあるNGOの連続講座で考えが変わりました。その講座では毎回社会人や学生の参加者がグループになり途上国が抱える問題について話し合うのですが、自分を含めて考えの甘い学生に比べて、社会人の発言には圧倒的な説得力がありました。「よし、私もまずは社会人になろう」と決め、民間企業に就職しました。

平日は仕事、週末はNGO

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社会人2年目で参加したNGO主催の写真展にて。来場者に現地の様子を説明する(中央が本人)(2007年6月)

Q.企業での仕事はどうでしたか?

担当業務はシステム開発で、毎日残業の日々でした。同僚のほとんどは国際協力に無関心。でも世の中の一般的な人たちの考えを肌で知ることができ、良い勉強になりました。仕事で身につけた、物ごとの進め方やシステムの知識は今のAARでの仕事でも役立っていますし、勤務した6年半は貴重な時間でした。

社会人2年目に、大学時代の友人が立ち上げた、インドの児童労働問題の解決を目指す小さなNGOの活動に加わりました。現地で活動する日本人スタッフは1人。私を含めて日本にいる4人のメンバーは、組織運営や国内でのイベント企画、広報などを担いました。

このNGOの活動を通じて、①国内で児童労働関連のイベントを開催する→②日本の人たちが海外の児童労働の現状を知る→③集まった資金が海外の子どもたちの過酷な状況を少しでも改善する役に立つ、という循環を肌で感じることができました。また、国際協力というと海外で活動する人ばかりが注目されますが、実は国内で活動を支える人たちの役割もとても大切だということも実感しました。

「支援者の皆さまとスタッフへ心を配りたい」

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AARスタッフからの信頼は厚い。産休前、同僚と記念撮影(中央が本人 2015年8月)

Q.その後、満を持してAARへ?

はい。会社を辞めて本格的にNGOの活動に関わろうと思いました。小さなNGOでできることとその限界も感じていたので、ある程度規模の大きい団体がいいなと考え、AARへ入職しました。

現在AARで主に担当している仕事は、ご支援くださる方のデータを管理することなので、前職のシステムの経験も活かせます。また、ご寄付の領収書やお礼状の送付など、支援者を一番身近に感じられるので、やりがいを感じます。たまにご支援くださる方から私宛てにお返事をいただくこともあり、そんなときはとても嬉しいです。これからも、AAR設立以来続く、支援者お一人おひとりを大切にする姿勢は大事にしていきたいです。

Q.主担当の仕事以外にも、組織をより良くするためのさまざまな取り組みを行っていますね?

会内で、ISO26000(組織の社会的責任に関する国際規格)推進チームに参加しています。これは、組織統治や労働慣行などの改善を通じて、より風通しの良い組織を作っていこうという大事な活動です。東日本大震災を機にAARは職員数がぐっと増えましたが、組織としてはまだ未熟な部分が多いのが現状です。子どもが生まれてからは残業ができず、同僚とコミュニケーションをとる時間も限られますが、企業での経験も活かしながら、同僚が気持ち良く働けるよう貢献できればと思っています。

AARの社会的責任(CSR)についての考え方はこちらをご覧ください。

「ゴールを見失わなければ回り道もOK」

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「子どもと過ごす時間が何より幸せです」(2015年5月)

Q.これから国際協力の世界を目指す方々へアドバイスを。

自分がやりたいと思った道に、まずは進んでみてください。私は国際協力の道に進もうと思いながらも一度民間企業に入りました。でもそこで多くのことを学んだので、遠回りとは思っていません。自分を信じて、ゴールを見失いさえしなければ、回り道もOKだと思います。自分にはこの道しかないのだと頑なになる必要はないんじゃないかな。

Q.子育てとの両立については?

今2歳の息子を保育園に預けていて、この10月に女の子を出産しました。我が子は可愛いし一緒にいたいけれど、私は専業主婦には向いていない性格です。家庭と仕事の両立は確かに難しいですが、仕事をすることで気分転換も図れるし、子どもにも新鮮な気持ちで向き合える。両方できるのはありがたいことだと思います。勤務時間は短くなり仕事もできることは前より限られていますが、これからも自分にできる範囲で続けられたらいいなと思っています。AAR内でも最近結婚ラッシュなので、出産後も仕事を続ける仲間が増えると嬉しいですね。

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