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ハイチ大地震・速報第7弾 松葉杖25組と歩行器5台を病院に供与しました

2010年02月07日  ハイチ緊急支援
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両手が使えないので頭に荷物を載せて運ぶ松葉杖の被災者

病院ではあらゆるものが足りない。松葉杖もその一つだ(2010年2月6日川畑嘉文撮影)

認定NPO法人 難民を助ける会(東京都品川区=理事長 長 有紀枝<おさ・ゆきえ>)の緊急支援チーム(リーダー:大西清人 難民を助ける会事務局次長)が、マグニチュード7.0の大地震に襲われたハイチ共和国の大地震被災者支援のため、1月25日(月)に現地に向け出発。1月27日(現地時間)に隣国ドミニカ共和国に到着し、約300世帯分の支援物資を調達。同時に29日にはハイチの首都ポルトープランス入りし、配布に向けた調査を実施、2月1日には支援物資を持って現地入りしました。2月4日には、ハイチの首都ポルトープランスの中でも、貧困層が住み、被害が著しいシテ・ション地区の被災者を中心に、200世帯へ食料や生活必需品などの緊急支援パックを配布しました。

2月6日には、ポルトープランスの中心街シャン・ドゥ・マーにあるセルビス・エキュメニック・ダントレッド病院を訪問し、松葉杖25組(子供用松葉杖5組を含む)、歩行器5台を緊急支援物資として供与しました。以下は、川畑嘉文からの報告です。

苦しい生活が続き、子どもの患者が増加

病院で診察を待つ人々。病院でもあらゆるものが足りない

病院で診察を待つ人々。子どもの下痢や熱などが増え、苦しい生活が子どもたちに悪影響を及ぼしている(2010年2月6日川畑嘉文撮影)

セルビス・エキュメニック・ダントレッド病院は市内に2つのクリニックを持ち、13人の医師、8人の看護士、30人の薬学生たちがボランティアとして働いています。クリニックでの診療だけでなく、近所の1万2000人が暮らす被災者キャンプにて訪問診療も行ない、日々の診療患者数は200人を越えます。

ボランティアソーシャルワーカーのウィザ・ローティスさんによると、「最初の頃は打撲、捻挫、切り傷、骨折などの外科患者が多かったのですが、最近は子どもの下痢、熱などの内科患者が増えてきています。被災者キャンプでの苦しい生活が、子どもたちの体に悪影響を及ぼし始めているためでしょう。」

院長のマジョリー・ジョゼフさんは「長期の支援を続けていかなければなりません。そのためには、世界中の人々からの更なる支援が必要です。本当は働いているみんなにお金を支払ってあげたいのだけれども…。最低限、彼らが住む場所を確保させてあげるために、テントが必要です。さらに訪問診断をするための薬や診断用具を入れるメディカルケースも必要。足りてないものをあげていったらきりがないわ」と話していました。

見渡す限りの廃墟が地震の凄まじさを物語る

見渡す限りの廃墟が、地震の凄まじさを物語る(首都ポルトープランス市内)(2010年2月4日川畑嘉文撮影)

支援の舞台裏は…

緊急支援チームや支援物資は、こうしてハイチ入りしています。

隣国ドミニカ共和国とハイチの国境地帯

隣国ドミニカ共和国とハイチの国境地帯。黄色いバスには難民を助ける会の支援物資が(2010年2月1日大西清人撮影)

国境地帯から物資をハイチに運び込む人々

国境地帯から支援物資をハイチに運び込む人々の姿も(2010年2月1日大西清人撮影)

ポルトープランス空港

ポルトープランス空港。軍用機および緊急支援用チャーター機が並ぶ (2010年2月5日大西清人撮影)

空港の外で飛行機を待つ乗客たち

空港の建物に亀裂が入り、乗客は屋外で飛行機を待つ。大半はアメリカからのキリスト教系ボランティア(2010年2月5日大西清人撮影)

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

 川畑 嘉文

難民を助ける会 プログラム・コーディネーター。カメラマンとしてアフガニスタンや2009年のスマトラ島沖地震の被災地など、数々の紛争・災害の現場で活動(千葉県出身)

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