ハイチの障害児施設の仮設校舎が完成しました
「屋根の下で安心して勉強ができるよ!」喜ぶ子どもたち

いよいよ真新しい仮設校舎へ!
難民を助ける会は、今年1月12日に起きたハイチ大地震の被災者のために緊急支援を実施。7月からは、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成を受け、ハイチの首都ポルトープランス市内最大規模の障害児・障害者支援施設「聖ビンセント校」の支援を行っています。
聖ビンセント校は、5歳~16歳までの障害児が学ぶ教育施設とクリニックが併設され、教育活動のほか、障害者への総合医療サービスを提供していました。しかし、先の地震により建物が全壊。これまでテントの下で授業と診療を行ってきましたが、豪雨の影響でテントが倒壊するなど授業や診療はしばしば中断されていました。校舎とクリニックが再建されるまでの間、障害児たちが雨露をしのぎ安心して勉強し診療を受けられるよう、難民を助ける会では仮設校舎と仮設クリニックの建設を進めてきました。
そして10月10日、ついに仮設校舎が完成。翌日新学期を迎えた子どもたちは仮設校舎で授業を再開することができました。170平方メートルの敷地に6教室が設置され、生徒たちの障害に応じて個別に少人数制の授業が受けられるようになっています。また、子どもたちには難民を助ける会の支援で教科書400冊を配付します。仮設クリニックも2週間後の完成を目指して急ピッチで作業が進んでいます。
難民を助ける会では、聖ビンセント校の障害児のための教育活動と総合医療サービスが再び軌道に乗るよう、引き続き支援してまいります。

今年の3月。仮設校舎建設予定地は瓦礫ばかりでした

仮設校舎の建設現場で図面を見ながら柱の位置を確認する丸山徹也駐在員(9月22日大西清人撮影)

待望の仮設校舎が完成しました(10月11日大西清人撮影)

完成を喜ぶ聖ビンセント校の責任者・サドニ牧師と大西清人(左)(10月11日撮影)

障害に応じて少人数制の授業を行います。(10月11日撮影)

この日を迎えて喜ぶ聖ビンセント校生のミュルナちゃん(5歳・女の子・弱視)(10月11日大西清人撮影)

聖ビンセント障害者施設の入居者(中央)も仮設校舎のペンキ塗りを手伝ってくれました(右は駐在員の高橋祐司。10月11日撮影)

難民を助ける会が支援した真新しい教科書を大西清人(左)から受け取り喜ぶ聖ビンセント校の職員(10月11日撮影)
【報告者】 記事掲載時のプロフィールです
事務局次長 大西清人
2004年から2年間、アフガニスタンに駐在し、地雷対策活動に従事。またパキスタン大地震(2005)、レバノン空爆(2006)、ミャンマーサイクロン(2008)、フィリピン台風(2009)、パキスタン洪水(2010)、ハイチ大地震(2010)で緊急支援を担当。(広島県出身)

