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パキスタン洪水支援:越冬物資の配付や学校の支援を続けています

2011年02月01日  パキスタン緊急支援
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厳寒の冬を乗り越えられるように

洪水から半年が経つ今も、水の引かない地域の残るパキスタン。家を失った人々の中には、いまだにテントでの暮らしを強いられている人たちがいます。パキスタンの北部の高地に位置するノウシェラ郡では、冬の時期には氷点下になることも少なくありません。家も家財道具も失った被災者たちは今、厳しい寒さに見舞われています。

難民を助ける会では皆さまのご寄付に支えられ、昨年の洪水以来、被害の大きかったノウシェラ郡などにおいて、食料などの配付と医療支援を行ってきました。2010年12月からは、毛布・ショール・現地の伝統的な掛け布団など、冬を無事に乗り切るための生活用品の配付事業を行っています。

これまでに1,080世帯を対象に配付を行いました。厚手の毛布をうれしそうに受け取る被災者たちの笑顔がとても印象的でした。今後も活動を続け、およそ1,600世帯、13,000人の被災者へ、皆さまの想いとともに支援物資を届けてまいります。

子どもたちが落ち着いて勉強できる環境を

小学校の校舎内に積み上げられた机や椅子

洪水の泥水に浸かり使えなくなった机や椅子が、校舎内に積み上げられています

今回の洪水で、パキスタン全土で10,000を超える学校が倒壊したり浸水の被害を受けたといわれています。ノウシェラ郡の小学校を訪れてみると、水に浸かってしまった椅子や机、戸棚などが乱雑に積み上げられている光景を目にします。机や椅子が足りないために、冷たい床にじかに座り、授業を受けている子どもたちもいます。

難民を助ける会では、ノウシェラ郡において、洪水で被災した10校が本格的に授業を再開できるよう支援を行う計画です。公立小学校7校に黒板や机、椅子などの資材と、学用品、水に浸かった校舎をきれいにするための清掃用品を提供します。また、公立障害児学校1校には、同様の物品に加え、理学療法用の機材を支援する予定です。さらにアフガニスタン難民キャンプの中で、小学校2校の再開を目指しています。

※この活動は、皆さまからのあたたかいご寄付と、ジャパン・プラットフォームの助成を受けて行っています。

イスラマバードに事務所を開設


難民を助ける会では、2005年の大地震以降パキスタンでの支援活動を行ってきました。今年1月には、首都イスラマバードに事務所を開設しました。今後も中長期的に、パキスタンにて困難な状況にある人々を支援してまいります。

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

イスラマバード事務所 松本 理恵

大学卒業後、旅行会社勤務を経て、2004年4月より難民を助ける会へ。東京事務所においてアフガニスタン、タジキスタン、カンボジアなどでの障害者支援活動を担当。また、スマトラ、ハイチなど各地で緊急支援に従事。2010年12月よりパキスタン駐在。

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