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東日本大震災(45):難民を助ける会の支援の特徴

2011年05月10日  日本緊急支援
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難民を助ける会では、震災当日から支援活動を開始し、宮城県仙台市、岩手県盛岡市に事務所を開設。これまで緊急支援チームとして計57人を派遣(4月25日現在)しています。宮城、岩手、福島、山形の4県で、障害者施設、高齢者施設、支援が届いていない避難所、在宅避難者、離島などに、食料や水、燃料、生活必需品、電化製品などの支援物資を届けています。また、炊き出しや医療支援、巡回バスの運営支援、被災した障害者・高齢者施設の修繕も開始しています。
難民を助ける会の取り組みとその特徴について、東北事務所長の野際紗綾子が報告します。

関係団体と連携し、障害者、高齢者を支援

やまだ共生作業所の前で、難民を助ける会の福田修也と職員のお二人

岩手県山田町のやまだ共生作業所に食材を届ける。中央は難民を助ける会の福田修也(5月5日)

これまで私はミャンマー(ビルマ)でのサイクロンや、スマトラ沖地震、パキスタン大洪水など、海外の大規模な自然災害の現場で支援活動に従事してきましたが、今回の被害は、これまで経験したことがないほど甚大でした。人々の生活を根こそぎ破壊したその威力とむごさに、被災地では何度も言葉を失いました。

難民を助ける会では、災害時には障害者や高齢者が支援から取り残されやすい、という海外での経験から、その両者に重点を置いて支援活動を行っています。実際、障害者や高齢者は、移動の困難さや生活上の特別な手助けが必要だったりなど、避難所で集団生活することが困難な場合も多いため、避難所として認定されていない施設にとどまっていることも多く、支援が行き届かない傾向にあります。

震災直後に現地に入り、宮城県庁、岩手県庁、社会福祉協議会、障害者のネットワーク団体などから、施設リストの提供を受け、被災地域の施設の一覧を作成しました。電話が通じないことも多かったため、そのリストを元に、車両に積めるだけの食料や生活用品、燃料などの支援物資を載せ、施設を一軒一軒回りました。施設の方々の安否を確認し、配布と同時に今必要としているものを聞き、すぐに調達。早いところでは翌日に届けています。その後も、「燃料が切れそう」「飲料水が必要」などの要請を上げてもらい、その都度直接届けています。

調整会議の充実をめざす

調整会議の様子

宮城県内の被災障害者支援に携わる関係団体の情報交換会が開催され、約70人が参加(4月7日)。左奥が難民を助ける会理事の上野博と野際紗綾子(写真提供は日本障害フォーラム)

海外で災害支援を行う場合、国連機関、国際NGO、現地NGOなど、支援に関わる団体などが一堂に会し、「クラスター会議」と呼ばれる調整・連絡会議が定期的に開催されます。支援の重複を避け、格差を埋めるために非常に有効な会議です。

難民を助ける会では、宮城県と岩手県で、会議の開催や積極的な参加を関係団体に呼びかけ、会議機能の強化に取り組んでいます。会議では、各団体が前週の活動報告を行い、情報を共有しています。物資が不足している施設の情報があれば、「難民を助ける会が届けます」と申し出るなど、翌日以降の予定に組み込んでいます。

支援から取り残される人をつくらないために

障害者、高齢者への重点的な支援、関係団体との強い連携に加え、難民を助ける会の支援の特徴は、物資の多様性と配付の迅速性にあります。配布した物資は、食料、生活用品、燃料を中心に、パソコン、プリンター、炊飯器、冷蔵庫、生鮮野菜、人工呼吸器などで、細やかなニーズに応えています。要請をいただいて早ければ翌日、大半は3日以内に届けています。

また、避難所や施設に加え、在宅避難者への支援にも力を入れていきます。在宅避難者は、避難している方の半数を占めると言われていますが、県ですらその実態は把握できていません。多くの避難者が、収入が途絶え、インフラの復旧も遅れている中で、食べることもままならない非常に厳しい生活を余儀なくされています。難民を助ける会では、「支援から取り残される人を絶対につくらない」を目標に支援を行っています。

今後も中長期的な視点で、特に困難な状況にある被災者の方々を中心に、支援活動を続けてまいります。

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

東北事務所長 野際 紗綾子

難民を助ける会シニアプログラム・コーディネーター 。2005年4月より東京事務局で主にミャンマー(ビルマ)等アジア事業を担当。2008年ミャンマーサイクロン、2009年スマトラ沖大地震、2010年パキスタン洪水など多数の緊急支援活動に従事。34歳(東京都出身)

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