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東日本大震災(54):流された介護ベッド、瓦礫に埋もれた木材の再利用、それぞれの避難生活

2011年06月03日  日本緊急支援
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震災からもうすぐ3ヵ月。学校が再開し、避難所の閉鎖・統合が進む中、仮設住宅や自宅に移る人が増えています。被災者の方々の厳しい避難生活や復興へ向けて歩む人々について、宮城県、岩手県で活動を続ける各職員からの報告です。

津波に井戸を破壊され、一時間かけて給水所へ通う日々

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千葉さんに貯水用タンクを届ける阿部岳史。水はできるだけほしいと語っていました(宮城県気仙沼市:5月30日)

宮城県気仙沼市本吉町蕨野地区の自宅で避難生活を続ける千葉さんに、飲料水や貯水タンク、おむつなどをお届けしました。この地域では震災前から井戸水を利用していましたが、津波で井戸に海水や重油が入り込み、使えなくなってしまいました。現在は、生活用水に沢水を使い、飲料水は一時間かけて仮設の給水所で調達しています。

給水日時の情報がなかなか手に入らないとのことで、一度に大量の水を貯水できるタンクをお届けすると、大変よろこんでくださいました。手つかずの瓦礫の山を前に「この瓦礫がなくなれば、少しは落ち着くのだけれど」と千葉さんは力なくおっしゃっていました。(報告者:仙台事務所 阿部岳史)

介護ベッドがあれば、自宅に帰れる

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介護ベッドの説明を受ける阿部さんのご家族。重量も重く、組み立ても複雑なため専門家の作業が必要です(宮城県石巻市:5月27日)

足の不自由な阿部さん(仮名)は、津波に自宅を流されました。被災直後、車いすで近くのスーパーマーケットに避難し、翌日、石巻市の病院に移ったものの、薬もベッドもなく床に寝たまま5日間過ごしました。介護ベッドがなければ自宅で生活ができないため、その後もいくつかの病院を転々としていました。

5月27日に難民を助ける会が新しい介護ベッドをお届けすると、新居探しや厳しい避難生活に疲弊していた阿部さんのお母さまは「本当に助かりました」と安堵の表情を浮かべていました。震災から2ヵ月半後、やっと家族揃って自宅での生活に戻ることができました。(報告者:仙台事務所 小幡玲子)

瓦礫に埋もれた木材を活かして、自らの手で復興を

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自宅も大工道具も流され、村上製材所に身を寄せている大工の金さんに話を聞く難民を助ける会の横田裕香(右)(岩手県陸前高田市:5月27日)

岩手県陸前高田市の大工仕事を古くから支えてきた村上製材所は、瓦礫に埋もれた木材の再利用を検討しています。復興に向けて大工仕事が増える中、現在は、時間を見つけては木製の縁台(ベンチ)を作り、無償で仮設住宅に配付しています。夏に向けて、涼み台として仮設住宅の方々の交流ツールになればと思いついてのことだそうです。

木材によって生計を立ててきた彼らだからこそ、廃材となってしまった木材の再利用に強くこだわります。真の復興は、被災した方々の手で行わなければなりません。前を向き、歩みを進める方々をこれからも支援し続けていきます。(報告者:盛岡事務所 横田裕香)

地元の方と手を取り合って、支援の輪を広げていく

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やまだ共生作業所の佐藤施設長に野菜や果物などの食料を届ける難民を助ける会の及川亮(右端)と宮川照代(左端)(岩手県山田町:5月31日)

岩手県山田町にある「やまだ共生作業所」は、地域の障害者の方や高齢者の方への物資配付の窓口となっています。山奥に一人住む知的障害者の方。店舗と自宅が全壊した視覚障害者の方。倉庫で避難生活を続ける83歳の店舗を営む女性。

在宅避難者のなかでも、障害者や高齢者の方々の避難状況を把握することは容易ではありません。地域の拠点となるやまだ共生作業所のような方々と協力していくことで、支援の輪を広げることができます。施設長の佐藤さんは「今後も連絡を密にし、山田地域の在宅でお困りの方々を難民を助ける会と一緒に支援していきたい」とおっしゃってくださいました。(報告者:盛岡事務所 及川亮・宮川照代)

※支援活動にあたっては、企業や団体、学校、個人の皆さまよりご寄付や物資のご提供などのご協力をいただいて行っております。すべての方々をご紹介することができませんが、何卒ご容赦ください。皆さまのあたたかいご協力に心より感謝申し上げます。

緊急募金にご協力ください

皆さまのお気持ちを、被災された方々に確実にお届けします。どうぞご協力をお願いいたします。

郵便振替: 00100-9-600 加入者名: 難民を助ける会
*通信欄に「東日本大震災」とご記入ください。*領収証が必要な方はその旨お書きください。

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