活動ニュース

東日本大震災(57):「会いにきてくれる、それが一番うれしい」

2011年06月10日  日本緊急支援
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震災からもうすぐ3ヵ月。物資支援、炊き出し、仮設住居にかわるコンテナハウスの設置など、難民を助ける会ではさまざまな支援活動を行っています。そんな中、厳しい避難生活を送る被災者の方々にとっての「人とのふれあい」の大切さも日々感じています。宮城県、岩手県で活動を続ける各職員からの報告です。

アメリカの支援団体との交流に喜ぶ施設の方々

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別れを惜しむように、肩を抱き合う施設の皆さまとアメリカ支援団体の方々。言葉は通じなくとも、気持ちは通じ合っていました(宮城県仙台市:6月3日)

6月3日、宮城県仙台市にある障害者の就労支援施設、社会福祉法人 円(まどか)に、衣類などを届けました。私たちの到着を楽しみにしてくださっていたようで、駐車場で物資の準備をしていると、昼食を終えた施設の方々が次々に集まってきてくれました。今日はアメリカから来てくださった支援団体の方々も配付に同行。施設の方々は、「オレゴンから愛を」や「Hug from America」といったメッセージがプリントされたTシャツや手ぬぐいなどを受け取り、外国からの訪問者と楽しく談笑するなど交流を深めていました。

別れのときを迎えると、どこからともなく「ハグ(抱擁)」が行われ、いつの間にか施設の方々に伝播し、最後には全員で肩を寄せ合い「グループ・ハグ」に発展! 別れを惜しみながらも、再会を誓いあっていました。施設の方々は震災から3ヵ月近く経った今でも、一日も早く日常をとり戻そうと努力されています。そんな中、「こうして実際に会いにきてくれることが一番うれしい」とおっしゃってくださったのがとても印象的でした。(報告者:仙台事務所 小幡玲子)

「笑うっていいですね」の言葉が忘れられません

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震災により困窮状態に追い込まれている山崎さん(右)も、まぎれもなく被災者の一人です(岩手県釜石市:6月2日)

6月2日、岩手県釜石市の自宅で避難する山崎さん宅に食料や調味料、炊飯器などの家電をお届けに伺いました。山崎さんのご主人は人工透析が必要なのですが、震災のため一時的に治療を受けられなかったために仕事を継続することができないほど体調が悪化してしまいました。自宅に目立った被害がないために、自治体から物資などの支援を受けられず、義援金の対象からも外されてしまったそうです。自立の道を模索しながら、蓄えも底を尽きそうになっていました。

新聞で難民を助ける会の活動を知り、連絡をいただいて以来、本日で3度目の訪問でしたが、お届けした物資を非常に喜んでくださいました。看病や避難生活、将来への不安などさまざまなストレスを抱える日常に、短いながらも私たちとのたわいもない談笑が安らぎを与えられたらと思います。帰り際、玄関先で「笑うっていいですね」と涙ながらにおっしゃっていたのが、忘れられません。(報告者:盛岡事務所 宮川照代・馬場路子)

※支援活動にあたっては、企業や団体、学校、個人の皆さまよりご寄付や物資のご提供などのご協力をいただいて行っております。すべての方々をご紹介することができませんが、何卒ご容赦ください。皆さまのあたたかいご協力に心より感謝申し上げます。

緊急募金にご協力ください

皆さまのお気持ちを、被災された方々に確実にお届けします。どうぞご協力をお願いいたします。

郵便振替: 00100-9-600 加入者名: 難民を助ける会
*通信欄に「東日本大震災」とご記入ください。*領収証が必要な方はその旨お書きください。

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