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マンスリーサポーターの方をお招きし、シリア活動報告会を開催

2019年08月01日  トルコ日本
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7月23日午後、支援者の皆さまをお招きし、トルコ駐在員によるシリア難民支援活動報告・交流会を開催しました。日頃は数十人規模での報告会が大半ですが、支援者の方とより近い距離感で交流できる機会を設けていきたいと考え、今回は主にマンスリーサポーターの方の中から定員を絞ってのご案内をさせていただきました。

質問のつきない1時間半

当日は、3名の方がお集まりくださいました。
リラックスして過ごしていただけるよう、トルコ式の紅茶とお菓子を召し上がっていただきながら会をスタート。皆さまのご関心もお聞きしたうえで、はじめにトルコ駐在員でシリア難民支援事業統括の景平義文から、トルコに暮らすシリア難民の方々の現状をご説明しました。
2011年から続くシリア紛争は未だ収まらず避難生活が長期化していることや、9割以上の方が難民キャンプ外で暮らしていることなどによって、置かれた状況や直面している問題が一人ひとり異なっています。このため、今求められているのは全員一律の支援ではなく、医療や教育など本来受けられるはずの公的サービスへつなぐ支援や、障がいのある方々へのサポートといった個々の状況に応じた支援であることを報告しました。

ロの字型のテーブルを囲んで景平からスライドを使いながらの説明を聞く3名の参加者の方々

AARトルコ事務所駐在員の景平義文(奥)より、トルコでのシリア難民の方々の暮らしぶりや、トルコ国内に4ヵ所構えている事務所で働く多国籍の職員をまとめての事業運営などをお話ししました。参加くださった皆さまからは、それぞれの観点からのシリア問題への深いご関心を感じました(2019年7月23日、AAR東京事務所)

その後は、こじんまりとした人数ならではのざっくばらんなご質問をいただいたり、参加者同士でお話が広がったりなどして、あっという間に予定の時間が過ぎていきました。

支援者の皆さまと職員の距離が近づく時間に

中央がくびれた形が特徴的な小ぶりの細いグラスに入れた熱い紅茶と、ピスタチオやデーツを使ったお菓子

トルコの紅茶とお菓子もお出ししました。約30年間在トルコ日本大使館などで勤務し、現在は東京事務所でシリア難民支援事業を担当する小田隆子が、自宅からトルコの茶器とグラスを持参しふるまいました

ご参加の皆さまからは、
・シリア難民と受け入れ国のトルコ人との間で軋轢があるのか
・帰国を望んでいるのか、トルコで生きていこうと考えているのか
・支援の今後の予定

・難民の方の、トルコでの公共サービスの受けやすさ

など、たくさんのご質問を途切れることなくいただきました。

また当会からは、シリア危機から8年が経つ今も、難民の方々には支援が必要だということを知っていただくためには、どのような内容を訴えていったらよいかや、さらに多くの方に活動を支えていただくためのご意見などを皆さまにお伺いしました。

参加者の方々に説明を行う景平

一方的な説明に終わらず、ご参加者のご意見や思いも伺うことができ、良い経験になったと述べたAARトルコ事務所駐在員の景平義文

終わりに景平からは、規模の大きな報告会ではこのようにたくさん質問を受けることが難しく、また一問一答にならざるを得ないため、今回はじっくりとお答えすることができ有り難かったことをお伝えしました。また特に駐在員であることから直接支援者の皆さまとお話しする機会がほとんどないため、楽しく、また嬉しい機会になったと改めて感謝をお伝えしました。

ご参加の皆さまからも、「駐在員や、シリア難民の問題を身近に感じることができた」「(シリア難民560万人のうち最大の360万人以上を受け入れている)トルコの懐の深さを感じた」「たくさん質問をすることができて良かった」などのご感想をいただきました。またAARに対し、活動を継続していくことへの期待や、励ましのお言葉も繰り返しいただきました。

これからも、マンスリーサポーターの皆さまをはじめご支援くださる方々に、より深く活動を知っていただいたり、駐在員と交流が持てる機会を設けていきたいと考えております。

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

 小川 祐子

2008年12月より東京事務局で広報・支援者サービスを担当。大学、大学院で国際法を専攻。公務員として6年勤務後、AARへ。東京都出身

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