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今もなお無数の地雷・不発弾が...これからも地雷対策を続けます

2007年11月28日  アンゴラ地雷対策
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アンゴラは、1975年のポルトガルからの独立以降2002年まで続いた内戦により、45万人もの難民が国外に流出しました。2002年4月の停戦を受け、難民を助ける会が隣国ザンビアで支援していたアンゴラ難民が母国へ帰還。2003年11月には首都ルアンダに事務所を開設し、地雷対策、地雷被害者移送支援、帰還民支援、マラリア予防を行って参りました。2007年10月以降は事業を現地のNGOに引継ぎ、現地への出張や資金提供を含め、東京から彼らの活動を支援しています。

3年間に28,993人へ地雷回避教育を実施

人形劇を使った地雷回避教育

人形劇や歌などを通して、地雷の危険から身を守る方法を伝えます

2004年8月以来、難民を助ける会は外務省の助成金を受け、約3年にわたりアンゴラ北東部で地雷対策に取り組んできました。

この3年間で、子どもを含む28,993人に地雷の危険から身を守るための教育(地雷回避教育)を実施。教育活動後に行ったインタビュー調査※では正答率が向上。現地の人々が地雷・不発弾の危険から身を守ることに、難民を助ける会の活動が貢献できていることを実感しました。

※ 地雷に関する知識や、地雷や不発弾を見かけたらどうするかの知識定着度を測る調査

地雷・不発弾の発見報告や処理状況の確認も

地雷・不発弾があることを示す目印

地雷や不発弾を見つけたら、まずはこのように目印をつけ、入らないようにします

地雷から身を守る教育だけでなく、地雷除去の促進にも協力しました。具体的には、地雷・不発弾の発見情報を、村を訪問した際に収集したり、村人たちが難民を助ける会の事務所を訪れては報告してくれる情報を地雷除去団体に報告すると共に、地雷・不発弾を発見した場所のマーキング(目印をつけること)も実施。

地雷除去団体への報告後には、報告した地雷や不発弾がきちんと除去されたかの確認も行いました。除去が速やかに行われていない場合には他の除去団体に働きかけ、一緒に現場に赴き除去作業を確認するなどのフォローアップを行いました。

この結果、3年間で715件の地雷・不発弾の報告を行い、そのうちの80%以上が処理されました。1件につき複数の地雷・不発弾を一度に報告することも多いのですが、月20件ペースで報告を行ったことになります。

村人たちが情報を共有・自ら取り組む姿勢育む

地域住民自身に地雷問題に取り組んでもらおうという試みも、少しずつ成果を見せています。2005年3月に手がけた住民参加型の研修会では、地雷汚染の深刻な27の村から、将来地雷対策に中心となって取り組んでくれる住民が代表として出席。自分たちの村の地図を作り地雷の危険がある場所を再確認したり、村の年表作りを通して村の置かれた状況を再認識する方法を伝えました。

それを各自が村に持ち帰り実践した結果、地雷・不発弾で危険な場所が村人の間で認識されるようになったり、村周辺で内戦時行われた戦闘などについての知識が共有され、次の世代に伝わる第一歩となりました。

地元NGOへの引継ぎ、日本人は黒子に徹して

現地スタッフ一同

現地スタッフ一同(手前左から2番目が名取郁子・前駐在員)

また、将来地元のNGOであるCAPDCに業務を引継ぐことを目指して、1年目からCAPDCと共に活動を行い、現地の人材育成にも力を入れました。規則や指導要項は英語版のほか、アンゴラの公用語であるポルトガル語版を作成。CAPDCのスタッフが作成した報告書や事業計画書は、時間の許す限り丁寧に添削・指導するようにしました。

また、人事など事業を進める上での様々な問題が生じたときなどは、基礎となる考え方を提供・共有し、そこから一緒に結論を引き出すよう心がけました。その結果、徐々に適切な判断がCAPDCのスタッフ自身で行えるようになってきました。

3年目からは日本人駐在員を2人から1人に減らし、CAPDCのスタッフに、より責任感をもって仕事をしてもらうようにしました。

村への道は、まるで「パリ・ダカールラリー」

アンゴラは日本の3倍の国土を持ちながら、人口は日本の約8分の1(1,590万人)に過ぎません。しかもそのうち400万人は首都に集まっています。

難民を助ける会では、首都から遠く離れた支援の行き届かない北東部で活動しており、その地域の人口密度はかなり低くなります。加えて未舗装で穴だらけの道路や、少し郊外にでると携帯電話も通じない通信事情の中で、広い土地にぱらぱらと存在する村々を訪問するには、1~2週間のキャンプ支度での移動が必要です。

難民を助ける会のスタッフは、テント、コンロ、ガソリン、飲料水などキャンプに必要な機材・物資をすべて車に積み込んで、「パリ・ダカールラリー」のようなでこぼこ道を毎日揺られて、村の訪問を続けました。

地道な活動、3年目には政府から感謝状も

このように地道に続けてきた地雷対策事業。3年目には国連機関から、「アンゴラ国内の他の州にも難民を助ける会の経験と技術を教えてあげてほしい」と要請されるほどに成長しました。

活動の当初はあまり自主的に動いていなかった政府機関も、今では月末になると地雷担当機関から報告書提出を促す連絡が来るようになりましたし、2007年4月にはアンゴラ政府から感謝状も頂きました。

地元主体の活動が根付くよう、今後は後方支援を

子どもたちが地雷の危険から身を守れるよう、地道で継続的な地雷対策活動が必要です

村の子どもたちと(手前左が名取前駐在員)。

人口密度が低く、通信や交通のインフラが整っていない地域で地雷対策を持続的に行っていくには、政府や国連機関と連携していくとともに、難民を助ける会の継続的なサポートがまだまだ必要です。

難民を助ける会が3年間で育ててきた人材と組織を土台に、今後はCAPDCが中心となって、さらに効果的な地雷対策に取り組んでくれることを強く願っています。これまでの活動が地域に根付き継続されるよう、難民を助ける会は今後もCAPDCを支援していきます。

今後とも、アンゴラの人々のために応援をよろしくお願い致します。

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

アンゴラ事務所 名取 郁子

2006年7月よりアンゴラ駐在。主に地雷対策事業を担当。英国の大学院で開発学を専攻。国連機関職員としてアンゴラで3年、NGOの一員として東ティモールで2年勤務後、当会へ。(滋賀県出身)

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