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カンボジアの障害者職業訓練 ―先輩の下で働きながら学びます―

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職業訓練校のテレビ・ラジオ修理コースで学ぶ訓練生たち

職業訓練校のテレビ・ラジオ修理コースで学ぶ訓練生たち

難民を助ける会は設立以来、タイ国境難民キャンプや日本国内でカンボジア難民を支援してきました。1993年には首都プノンペンのキエンクリエン障害者支援センター内に職業訓練校を開校。翌94年には、車イス工房を設立しました。訓練校では、縫製、テレビ・ラジオ修理、バイク修理の3つの技術習得コースを実施しています。また、訓練生が卒業生の下で技術指導を受ける「徒弟制度」を設けています。既に開業している卒業生の下で、訓練生は技術だけでなく、会計や接客方法などについて、働きながら学ぶことができます。

車イス工房では、利用者の障害や生活様式に合わせた特別仕様の車イスの製造と配布を行っています。配布時には、障害者本人や家族に対し、車イスの適切な利用方法や家庭でできる簡単なリハビリの指導を行い、配布後も利用者の状況を調べ、修理や使用方法のアドバイスなどを実施しています。

この2つの事業は、2006年に現地のNGOとして独立しました。現在日本人駐在員は常駐せず、日本からの支援を受けながら、現地スタッフにより運営されています。

徒弟制度で、卒業生の下で学ぶ訓練生たち

後列右から二人目は、職業訓練校のソチェット校長

卒業生のヘイ・ソブンさん(後列右から4人目)が経営するバイク修理店で学ぶ研修生たち。

1999年に職業訓練校を卒業したヘイ・ソブンさんは、親戚の家を借りて、バイクの修理店を開きました。家の前の通りは舗装されていないものの、交通量が多く、経営は順調です。現在6名の訓練生を受け入れ、バイクの修理や接客を指導しています。

地雷の被害に遭い、義足を使っている訓練生のチン・チェンダさん(写真前列右)は、「徒弟制度を通じて、2カ月で随分技術を習得できました。先日は、初めてお客さんのバイクを直しましたよ」と嬉しそうに話していました。

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