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障害者とその家族の要望に応え再開!タジキスタンの洋裁教室

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ミシンで伝統服の刺繍を縫うガフルバさん

受講生のガフルバさん。地雷被害者の夫を洋裁の技術で支えたいと参加

タジキスタンは、旧ソ連諸国の中で開発が最も遅れている国のひとつと言われ、経済基盤も脆弱です。市民の失業率は高く、とりわけ教育や就労の機会に恵まれない障害者の多くは、社会福祉制度が十分に整備されていないこの国で厳しい生活を強いられています。
難民を助ける会は、そうした障害者の方々が自立した生活を送れるようにと、2010年2月から3ヵ月間、首都ドゥシャンベで洋裁教室を開講しました。受講したのは地雷被害者を含む障害者や、家族に障害者のいる方々の計20名です。教室を修了した受講生たちからは、習得した技術を活かし自宅で伝統服や洋服の仕立ての仕事をするなどして、収入が向上したとの嬉しい報告が届いています。

技術習得だけでなく、仲間と出会い、励ましあう場に

同教室が終わった後、その評判を聞いた人たちから「私も洋裁を学びたい!」との声が多く寄せられました。その要望に応えるべく、ドゥシャンベ市内にある障害者職業訓練施設の一室を使って、2010年10月に再び4ヵ月の洋裁教室を開講しました。 受講者は、地雷被害者を含む障害者とその家族の計28名。初級者コースと上級者コース(それぞれ14名)に分かれ、これまでに伝統服の縫製と刺繍、そしてスーツやコートの縫製の授業を行いました。

講師は3名。うち2名は自身も障害者です。聴覚障害のアジザ・マダミノバさん(41歳・女性)は、仕立て屋として20年以上のキャリアがあります。明るくコミュニケーション能力が高く、手話や口話、筆談、実演を駆使し、受講生からの信頼も厚い先生です。
そんな講師たちの指導のもと、「仕立て屋として働きたい」「自立した女性になりたい」という想いで、毎日熱心に技術習得に励む受講生たち。この洋裁教室が、それぞれの夢をかなえる一助となることを願っています。

洋裁教室の講師、参加者と駐在員の集合写真

教室はいつも和気あいあいとした雰囲気。タジキスタン洋裁教室の講師(前列中央の3人。緑のスカーフを頭に巻いているのがアジザさん)と受講生たち(前列左端が駐在員の宇田真子、後列左端が宮本奈穂子)

「先生や仲間たちから勇気をもらっています」・・・ガフルバ・グルスンさん(40歳・女性)
ガフルバさんの写真

ガフルバ・グルスンさん

夫が14年前にアフガニスタンとの国境で地雷被害に遭いました。夫の年金は少額で、私も以前は靴製造工場で働いていましたが、給料の支払いが滞ることが多 く、生活は楽ではありません。この洋裁教室に参加する機会を得て感謝しています。家族も喜んでくれています。この2ヵ月間で伝統服に施す刺繍や洋服縫製の技術など、多くのことを習得できました。将来は仕立て屋として働き、家族の生活を良くしていきたいです。障害がありながらも自活している講師の先生をは じめ、障害者やその家族と出会い、それぞれが懸命に頑張っている姿を目の当たりにして、大きな勇気をもらっています。

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

タジキスタン事務所駐在 宮本奈穂子

2010年6月よりタジキスタン・ドゥシャンベ事務所駐在。大学卒業後、社会福祉士として知的障害者の更生施設に勤務した後、青年海外協力隊員としてフィジーの養護学校で活動。帰国後、大学院で国際保健・公衆衛生を学び、難民を助ける会へ。(長崎県出身)

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