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タジキスタン:一人ひとりに合わせた教育を

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3日間の教員研修

AAR Japan[難民を助ける会]タジキスタン事務所では、2014年から首都ドゥシャンベ市とラシュト郡にて、障がいの有無、人種や言語の違いなどにかかわらず、すべての子どもたちがそれぞれの能力やニーズに合わせて受けられる「インクルーシブ教育」を推進する事業を行っています。これまでドゥシャンベ市内の4つの学校において、スロープの設置やトイレのバリアフリー化などのハード面の整備とともに、学校の先生が障がいのある子どもへの教え方を学ぶ研修を開催するなど、ソフト面の支援を行ってきました。

これまでタジキスタンでは、障がい児が普通学校へ入ることは難しく、障がい児のための寄宿学校に入学することが一般的でした。しかし近年、タジキスタン政府が障がいの有無に関わらず普通学校で学ぶことを目指すよう条文を提示したこともあり、障がい児も普通学校へ入学できるようになりました。

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研修は参加型のワークショップを交えながら進められます(2016年8月2日)

今年からは、3日間の教員向けの研修を行っています。参加者は皆熱心に研修に取り組んでくれ、自分のクラスの子どものことを例に出しながら、「教師としてどのように対応すればよいか」など活発に質疑応答がなされています。

研修において、現地NGO職員の方は「学校生活の中で最も重要なことは、成績ではなく、自分とは異なるさまざまな人が社会に存在し、どのようにコミュニケーションをとればいいか考える力を身につけることです」と言っていました。この力は大人になってからも、障がいの有無に関わらず、お互いを尊重することができる人間関係を作る上で非常に重要だと感じます。

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熱心にさまざまな質問をする参加者たち(2016年8月1日)

また、子ども一人ひとりの学習プランを作るにあたって、障がいについてなどの詳細な情報が必要になりますが、家庭訪問をしていると、子どもの障がいを隠そうとする保護者も見受けられます。研修のなかで私が「先生と保護者の面談の際に、保護者が子どもの情報を隠そうとしていたらどう対応しますか」と参加者に尋ねると、教員の一人が「インクルーシブ教育について丁寧に説明して理解を得ます」と答えてくれました。

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修了証を受け取った参加者の皆さんは、「これからは障がいのある子もきちんと受け入れられます」と言ってくれました。右はAARの櫻井佑樹(2016年8月3日)

研修が終わると、参加者に修了証を授与します。この修了証は、ただ研修を受けたという証明ではなく、「自信を持って自分のクラスに障がい児を受け入れられます」ということを意味しています。

私自身、2人の娘を持つ父親ですが、自分の子どもにより良い教育を受けさせたいという親の思いは、どこでも一緒なのだと感じています。AARはこれからも、子どもたちが障がいの有無に関わらず、一人ひとりに合った教育を受けられるよう支援を続けていきます。

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

東京事務局 櫻井 佑樹

大学卒業後、民間財団に勤務したのちイギリスの大学院で平和学を学ぶ。パキスタンでのNGO勤務を経て2012年8月よりAARへ。東京事務局でタジキスタン事業などを担当し、ザンビア駐在後、2016年8月までタジキスタン駐在。二児の父(千葉県出身)

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