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カンボジア:新型コロナウイルスの影響下でも、学習の機会を継続できるように

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左から、大人の女性2名、男の子、大人の男性の4名が並んで腰を掛けている。男の子が手を洗う仕草をしながら、女性に笑顔を向けている。

教員が指導した手洗い方法を真似て実演する児童(クサイ・カンダール郡、2020年5月28日)

AAR Japan[難民を助ける会]は2013年からカンボジアで、障がいの有無に関わらず子どもたちが一緒に学ぶインクルーシブ教育の推進や体制づくりに取り組んでいます。世界各国における新型コロナウイルスの感染拡大を受け、カンボジア事務所では、スタッフを在宅勤務としたり出張を控えたりするなどの対応をしてきました。その後、同国での新規感染者が4月中旬から約1ヵ月間出ていないことから、5月12日より、徐々に事業地での活動を再開しています。既存の活動に加え、新型コロナウイルスの感染予防のための取り組みや、休校で学校に通えない子どもたちへのサポートも開始しました。

子どもたちへ手洗い方法を伝える

AARは公立小学校内に新たに学習に困難を感じている子どものための学級(特別支援学級)を建設し、運営を支援しています。カンボジアでは、3月中旬より新型コロナウイルスの感染防止のため、全学校が休校となっています。そこで、この特別支援学級の教員は、各家庭への訪問や電話を通じて、子どもたちの状況を把握し、学習をサポートしています。教員が家庭訪問した際には、自宅で勉強できる教材の紹介や学習状況の確認を行うとともに、子どもたちの前で手洗い方法を実演したり、感染予防に必要な知識を伝えたりしています

手前の両脇に大人の女性が2名、奥に男の子が2名写っている。子どもたちはリーフレットを両手で持っている。

特別支援学級の教員が、手洗い方法が載ったリーフレットと石けんを渡し、手洗いのデモンストレーションも行いました。(クサイ・カンダール郡、2020年5月28日)

男の子3名と、大人の男性1名がソファに腰をかけている。1人の男の子は男性の両足の間に腰をかけている。

家で何度も手洗いの練習を行う子どもたち(手前の2人)は、父親の「1、2、3、」の掛け声に合わせ、AARスタッフに洗い方を見せてくれました。(プノンペン、2020年6月12日)

オンライン学習を取り入れ、学習の機会を提供

特別支援学級に通う子どもたちが、休校中も自宅で学習を継続できるように、カンボジア事務所のAARスタッフと教員は対応方法を考えました。そして、4月から、教員は、さまざまな団体が提供しているオンライン教材に関する情報を、FacebookなどのSNSを通じてや印刷をした紙を渡して児童の保護者に共有しています。また、パソコンを持って家庭を訪問し、画面を見せながら勉強や手話などを教えています。

家の中で、3名の大人の女性に囲まれながら、女の子がノートパソコンの画面を見ている。画面には手話をしている女性が映っている。

2020年2月から特別支援学級に通い始めた女の子(左から2番目)は発話に困難を抱えています。聴覚障がいのある同級生と会話ができるよう、教員は手話も教えています。石けんも届けました。(クサイ・カンダール郡、2020年5月28日)

男の子が両手で紙を持ち、紙をこちらにむけて立っている。画像には赤い文字が加工されて書かれている。

提出した課題の評価が先生からメッセンジャーで返ってきました。赤字で「10点満点中10点。Good!」と書かれています。(2020年5月29日)

子どもたちと先生はオンライン上でもやり取りをしています。例えば、問題を解き終わったら回答を記入したノートを持って写真を撮影し、それを教員へFacebookのメッセンジャーで送ると、赤字で採点結果やコメントが書かれた写真が返ってくるような仕組みを、教員が保護者と相談して作りました。
子どもたちからは「先生からの採点やコメントが楽しみ。でも、本当は早く学校に行って友達と遊びたい」という、学校の再開を心待ちにする声も聞かれます。

感染防止の対策をとりながら地域づくり事業を継続

男性3名と女性1名が、マスクをしてテーブルにつき、打ち合わせをしている。

特別支援学級の教員や、学校があるソンロン地域の関係者と、衛生啓発活動の実施方法を協議しました。(クサイ・カンダール郡、2020年5月25日)

カンボジアの事業では、子どもたちに向けた活動だけでなく、インクルーシブな地域作りに向けて、村人たちとの会合や教員に向けた研修も実施しています。一度に集まる人数を減らす、マスクを着用する、参加者同士の距離をとるなどの感染防止対策をとりながら、慎重に活動しています。また、小学校がある地域内の障がい児宅を、地域の関係者が周り、AARが提供した感染予防方法を書いた紙と石けんを配付しました。

5名の子どもたちが椅子に座って、立っている女性の方を向いている。子どもたちは手を洗う仕草をしている。

地域の関係者に同行し、障がい児に石けんを使った手洗い方法を伝える教員(左)(2020年6月5日)

世界規模で新型コロナウイルスの拡大は続いていますが、AARは緊急支援だけでなく、これまでの活動も安全に配慮しながら、できる限り継続していきます。今後も支援を届けていくことができるよう、皆さまのご協力を、どうぞよろしくお願い致します。

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