ご挨拶

「日本人の善意」を示そう AAR前会長 相馬雪香(そうまゆきか)

相馬 雪香

AAR Japan[難民を助ける会]
前会長
相馬 雪香(そうま ゆきか)

私が『難民を助ける会』を結成しようと思ったのは、ベトナムからのボートピープルが急増してきた1978年(昭和53年)のことです。
カナダの友人から、

「ベトナムから遠く離れているヨーロッパでさえも難民は受け入れている。にもかかわらず、至近距離にある日本はほとんど受け入れようとはしない。日本人の心は冷たい」

との手紙をもらったのがきっかけでした。

他国の人がそこまで言うなら、そうではないところを見せよう。日本人の心には古来、脈々と善意が伝わっているんだ、と思ったわけです。

けれども、最初は難問だらけでした。(中略)

私は、八方手を尽くして賛同者を集め、ようやく準備会の発足までこぎつけました。
ちょうどその頃、新聞社からの取材の人が来て、準備会ができたのはいいが、運営の費用はどうするのだと聞くのです。
私は、こう答えました。
「日本人が一人一円ずつ出せば、1億2000万円になります。その日本人の温かい心が、会の活動を確実にしてくれます」

すると、
「あなたはまるで万年女学生のようですね」
と、笑われてしまいました。
しかし、現実には、日本全国からたくさんの善意が集まり、寄せられた浄財が1億2000万円に達するまで、4ヵ月もかかりませんでした。

人間、一人ひとりが力を合わせれば、やはり世のなかを動かすことはできるのです。そして、私のような「万年女学生」でも、通らないはずのものを通すこともできるのです。(中略)

私は今、心から、世界が平和になり、すべての人々が幸せに暮らせることを望んでいます。そのためには、もちろん国どうしの信頼関係を築き上げなければなりません。

しかし、国を作っている単位は「家庭」なのです。そしてさらには、家庭を作る人間一人ひとりが、もう一度自分を見つめ直し、しっかりとした考えを持つことが大切だと思っています。

あきらめないでください。
勇気を持ってください。
そして、どうか、あなたの子どもたちが生きる21世紀を、朝日が立ち上るときのような、素晴らしい色の世界に染め上げてください。

(自著『あなたは子どもに 何を伝え 残しますか』(祥伝社)より)

創設者略歴

相馬 雪香(そうま  ゆきか)

1912年、東京生まれ。67歳のときにAARの前身である「インドシナ難民を助ける会」を設立。2008年11月に96歳で没するまで、AARの会長として支援活動に携わったほか、様々な市民団体等の要職を務め、世界各地で活躍した。日本初の英語の同時通訳者。「憲政の父」と言われる尾崎(咢堂)行雄の三女。

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